MICE関連2団体が統合で「本気見せる」、JAPCOとCPAが統合準備を開始

MICE関連団である日本PCO協会(JAPCO)と一般社団法人日本コンベンション事業協会(CPA)の2つの団体は、統合にむけて協議と準備を開始する。このほど開催されたJAPCOの年次総会には、CPAの幹部も来賓として出席、会員に対して統合準備の開始を報告した。

今回の統合は、日本国内でMICEの重要性が高まる中、コンベンション関係企業が幅広く参画し業界の力を集約して総意を社会に伝えること、MICEを産業として確立する2つの目的が合致したことから実現。2015年6月を目途に統合を目指す。統合の形態は、対等な統合を前提とし、各活動も統合して継続。JAPCOが一般社団法人に移行後、ふたつの一般社団法人による新設合併を行う予定だ。

今回の統合準備の開始について、JAPCO代表幹事の近浪弘武氏は「積年の重いがかなった」と、感無量だ。2006年にMICE促進協議会が設置され以来、国家としてMICEに取り組む動きが本格的にスタートしたことは、長年取り組んできた同氏にとって「驚きと喜びだった」という。また、各産業がひとつになって国をあげてMICEを取り組むようになって以来、2014年に至るまでの8年間は、東京オリンピック招致の成功やカジノの議論が活発化してきており、まさに追い風だったと振り返る。こうしたタイミングで、ふたつのMICE関連団体が一つに結集することで他産業や関係官庁などに「本気が見せられる」と意欲をみせた。


観光庁のMICE担当参事官、内田浩行氏

また、JAPCO年次総会後の懇親会では、観光庁のMICE担当参事官、内田浩行氏が挨拶に立ち、現時点ではMICEが重要な位置であるものの、将来も同様であるためには、MICE業界が自ら行動する重要性を指摘。今回の統合準備の開始で、さらなる活動の活発化に期待する主旨で発破をかけた。

なお、観光庁の今後のMICE取組みについて、内田氏はコンベンションだけでなくミーティング、インセンティブ、イベントともに総合的にすすめる方針であることにも言及。従来型のコンベンション重視の視点だけでなく、幅広い視点が必要との見解を示した。

*JAPCOの年次総会について、詳細は後日掲載。

参考記事>>>

(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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