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ツアーグランプリ2014、国土交通大臣賞はグローバルユースビューローのグリーンランド商品

日本旅行業協会(JATA)は、ツーリズムEXPO2014で「ツアーグランプリ2014」の表彰式を行った。ツアーグランプリとは、旅行会社のつくる旅行商品の企画力とマーケティング力の向上、「観光立国」の施策に寄与することを目的に実施しているもので、今年で21回目の開催。2014年の応募総数は105件、そのうち海外旅行は86件、国内・訪日旅行では19件の応募があり、その中から国土交通大臣賞など8部門10ツアーが表彰された(各賞の受賞企業や商品は下段に紹介)。


IMG_6842表彰式では、観光庁の久保成人長官(写真右)が登壇。近年の旅行販売でオンライン化や個人旅行化が進む傾向にある中で、旅行業の環境が変わっても、知識と経験をもった旅行会社が作った商品を旅行者が購入できることができることは「観光立国に貢献している」とツアーを企画する旅行会社に謝意を示した。
IMG_6862また、松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科教授 佐藤博康氏(写真右)が今回の表彰について講評。今回の応募商品は、旅行業に長年たずさわっていなければ作れない高度な商品がたくさんあったことを評価した。特に、観光長官賞を受賞したワールド航空サービス「熱烈歓迎 ほのぼの中国紀行7コース」 がタイトル横に「観光は平和へのパスポート」というリードをつけていたことに触れ、「非常に意味あること」として観光の果たす役割が大きいことを強調した。

各賞の受賞ツアーと理由は以下のとおり。

【国土交通大臣賞】

受賞商品を紹介した同社サイト *クリックでリンク

(受賞理由)講義など学びながら冒険旅行を実現した商品。冒険家で著名な三浦雄一郎氏を隊長に、極地クルーズの専門家による魅力あふれる冒険を実現した点を評価された。


【観光庁長官賞】

(受賞理由)復興支援商品で、観光だけでなくイベントや生活文化に入り込んだ。被災地をふるさとととらえ、リピーターを確保している点が復興に寄与する点を評価された。


(受賞理由)日中間の政治的問題で中国への旅行者が減少していた時に、こうしたツアーを造成しつづけた意義と旅行業の果たす役割を実践した点を評価された。


【グランプリ】

<国内旅行>

(受賞理由) 2013年に新たに指定された三陸復興国立公園地域をクルーズでめぐることで、東北復興への寄与とともに魅力あふれツアーとした点を評価。

<海外旅行>

(受賞理由)女性ひとり旅にターゲットに絞り、FITをパッケージに取り込もうとするコンセプトで参加しやすいものとした点を評価。


(受賞理由)現地との連携など専門性が発揮された商品であることを評価。


(受賞理由)セルビアの旅自体が珍しいもので、ツアー内容がビザンチン文化をよく理解したうえでつくられた企画力にあふれた作品であることを評価。


【審査員特別賞】

審査委員長を務めた兼高かおる氏

(受賞理由)旅行者が購入しやすい価格設定で、クルーズを身近なものにした点を評価。


(受賞理由)マニアックであるものの、VIPでなければ入れない場所なども盛り込んでおり、深い知識と手配力がなければできない商品であることを評価。


(受賞理由)個人ではいくことができない商品で、地域の特性を知っていることが造成に必要な商品。新しいデスティネーションを旅行者に紹介し、その造成意欲を評価。

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(トラベルボイス編集部:山岡薫)