訪日外国人旅行者の消費額2014、地域別ランキングで伸び率は沖縄と関西が大きく伸び -りそな総合研究所

りそな総合研究所は、2014年の訪日外国人旅行者による消費額の地域別推計値を発表した。各地域への来訪状況や宿泊状況をもとに、全国の消費額を案分したもの。これによると、地域別で最も消費額が大きい関東は前年比43.2%増の8449億円となり、訪日外国人旅行者全体の消費額2兆278億円(43.1%増)の4割を占めた。

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伸び率は、沖縄(62.3%増の668億円)と関西(50.5%増の5650億円)が1.5倍以上と大幅に伸長。2013年も沖縄は69.6%増、関西は40.5%増となっており、2年続けて高い伸びを持続している。

りそな総合研究所・関西景気レポート「訪日外国人客による消費額の地域別推計(2014年)」より

また、このところの訪日外国人旅行者の消費傾向では中国人の動向が注目されているが、地域別に見ると大きく異なることも判明。2013年から2014年の消費増加額を中国とその他の地域で比較してみると、関東では中国がほぼ上回るものの拮抗しているのに対し、関西ではその他地域が200億円以上も上回る。東海では中国がその他地域に倍以上の差をつけている。


▼関西圏は幅広くインバウンド消費が拡大

大阪に拠点を置くりそなグループのシンクタンクであるりそな総合研究所では、今回の調査で関西圏の府県別に見た消費額の推計も発表。大阪府が51.8%増の2642億円、京都府が51.3%増の2078億円と突出し、2府で関西圏全体の83.6%を占める結果となった。兵庫県(31.7%増の431億円)以外では50%以上の伸びとなっており、関西エリアで幅広く需要が拡大しているとする。

特に、個人消費全体に占める訪日客の消費額の割合の比較にその傾向が鮮明に表れている。一般的には訪日客に人気のエリアは訪日客による消費比率が高まるため、都道府県によってばらつきが出る。しかし、関西圏は京都府が1位(個人消費全体に占める訪日客の割合:3.48%)、大阪府が3位(1.45%)、奈良県が4位(1.27%)となったほか、一番低い滋賀県も25位(0.25%)にランクイン。茨城県(30位/0.16%)、三重県(34位/0.15%)、埼玉県(46位/0.09%)など、関東圏や東海圏の県を上回っており、関西圏は全国的に高い水準にあるとしている。

りそな総合研究所・関西景気レポート「訪日外国人客による消費額の地域別推計(2014年)」より

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