効果的なフェイスブック投稿は「週に1~4回」、高頻度ほどパフォーマンス低下に ―英・ロコワイズ調べ

ソーシャルメディアのツール開発を行う英・ロコワイズ社は、Facebook(フェイスブック)ページの運営者が投稿する頻度と、その投稿を見る人の反応に関する調査をおこなった。それによると、投稿頻度が高いページほどパフォーマンスが低下し、記事が表示される割合が減少するほか、「いいね!」や「シェア」、コメントを返すといった積極的なアクションにもつながりにくくなる傾向が明らかになった。

今回の調査は、同社が600以上のフェイスブックページと250万件以上の「いいね!」データをもとに解析したもの。そのうち、フェイスブックページの運営者が情報を発信する頻度は、「週に2~4回」(31%)が最も多く、次いで「1日に1回」(25%)、「週に1回」(18%)の順となった。一方、「1日に5回以上」の高頻度で投稿している運営者も全体の7%を占めた。


投稿が表示される割合は、投稿頻度「週に1回以下」が最多

ページをフォローした(ページに対して「いいね!」を押した)人のうち、実際に記事の投稿を表示した人の割合(リーチ率)は、投稿頻度が「週に1回以下」の場合に平均15%以上と最も多く、次いで「週に2~4回」の投稿では9.66%、「1日に1回」の投稿では8.42%と、投稿頻度が高くなるにつれて徐々に低下。

「1日に10回以上」の投稿がある場合に、閲覧者にリーチする記事は6.51%のみとなっている。


積極的なアクションが多いのは「週に1~4回」の投稿

記事を見た人のうち、「いいね!」や「シェア」、コメントを返すといった積極的なアクションをとる人の割合(エンゲージメント率)も、投稿頻度が高くなるにつれて低下する傾向がある。

「週に1回」の投稿では12.86%、「週に2~4回」の投稿では12.36%とそろって12%以上が積極的な反応をとっているものの、「1日に1回」の投稿では10.84%、「1日に2回」の投稿では8.86%、「1日に3~4回」の投稿では6.21%、「1日に5~9回」では5.89%と、投稿頻度が高くなるにつれてエンゲージメント率が低下する状況となった。ただし、「1日に10回以上」では、7.66%とやや上昇を示している。

投稿頻度と実際の投稿が行われた割合、リーチ率、エンゲージメント率、否定的なアクションの発生率は以下のとおり。


投稿頻度

投稿率(%)

リーチ率(%)

エンゲージメント率(%)

否定的なアクション(%)

10回以上/日4%6.51%7.66%0.54%
5~9回/日3%7.88%5.89%0.44%
3~4回/日3%7.99%6.21%0.81%
2回/日7%8.58%8.86%0.99%
1回/日25%8.42%10.84%1.27%
2~4回/週31%9.66%12.36%2.04%
1回/週18%15.88%12.86%2.00%
1回未満/週9%15.15%10.30%1.82%

 

否定的なアクションが多いのは「週に2回以上」の投稿

一方、表示された投稿をスパムとして扱ったりページへのフォローそのものを外してしまうなど、情報発信者にとって否定的な行動をとる人の割合(ネガティブフィードバック率)の傾向は、やや異なる。

「週に1~4回」の投稿では、否定的なフィードバックの発生が2%以上に達するのに対し、「1日に1回」の投稿では1.27%、「1日に2回以上」の投稿では1%以下となり、投稿頻度が高まるほど低下する傾向がみられた。この場合、否定的なアクションをとらないことは「肯定」を意味するものではなく、「無関心」を招く状況につながっているともいえる。


最適な頻度でブランディングを維持するスケジューリングが重要

今回の調査結果では、投稿頻度が「1日に数回」などと比較的多い場合よりも「週に1回」にとどめたほうが利用者に表示される可能性が高く、投稿頻度が「1日に1回以上」では、頻度が高まるにつれてリーチ率とエンゲージメント率のいずれもが低下していく恐れがある傾向が判明した。

このことから同社では、情報を多数発信するだけでは閲覧者が運営者のブランドそのものに無関心になってしまう可能性があるとし、最適な頻度で、最適なターゲティングを行ったうえで配信する戦略が必要であると分析している。

トラベルボイス編集部

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