世界最大級の観光産業向け国際見本市「WTM London 2015」が英ロンドンで開幕、「ワールド・ツーリズム・アワード」表彰も

旅行・観光産業向け国際見本市・国際会議では世界最大級のひとつ、「ワールド・トラベル・マーケット(WTM)ロンドン」が11月2日に英ロンドンの国際会議場ExCelで開幕した。
このトレードショーは今年で36回目。世界各国から航空会社や観光局、旅行会社、テクノロジー企業などがブースを出展した。また今年はクエート航空や東京観光財団など、新規に247団体も加わった。

4日間の開催中に全世界186ヶ国から5万人の業界関係者の訪問が見込まれる。

英ロンドンのMTM London 2015会場

このWTMロンドンではバイヤー・セラー間で合計110万回のミーティングがおこなわれ、25億ポンド(4650億円)の商談がとりまとめられるという。また本トレードショーの開催によるロンドンへの経済波及効果は2億440万ドル(453億円)としている。

前年よりも規模を拡大しているWTMだが、中でも会場内の一区画を占める旅行テクノロジーに特化した展示会内の展示会「トラベル・テック・ショー」の拡大が目覚ましく、出展者数は前年より14社増加した。

拡大基調のテクノロジー企業の出展

一方、カンファレンスルームでは、今年9月に実施した調査結果の「インダストリーレポート」の発表や、世界的な調査会社のユーロモニターがまとめた「WTMグローバルトレンドレポート」の発表と解説がおこなわれた。

カンファレンスルームでの最新レポート発表の模様

また初日には、世界の観光産業の「持続可能な観光」(サステナブル・ツーリズム)に大きく貢献した組織・団体や個人を選ぶ「ワールド・ツーリズム・アワード」の表彰もおこなわれた。この賞は1997年に創設され、今年で18回目。今回は以下の3団体が受賞した。

・ThreadRight Foundation

非営利団体で、トラベルコーポレーション社によって創設。保全や教育・指導を通して持続可能な旅行の促進を図っている。全世界で35のサステナブル・ツーリズムの支援中。

・Tusk Trast

アフリカ各地で野生動物の保護や環境教育のプログラムを展開。創設から今年で25周年を迎える。

・Wildscreen

自然体験を通して保全や保護を考える機会を生み出すことをミッションに掲げ展開。世界の著名な写真家や映像作家を起用して自然の世界をわかりやすく表現することで啓蒙を高めている。

ワールド・ツーリズム・アワードの表彰式の模様

※編集部・注: 世界最大の観光産業向け国際見本市はドイツの「ITBベルリン」。2015年は17万4000名が訪れた。

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トラベルボイス編集部(ロンドン特派): 鶴本浩司


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