JALグループは、2024年3月期第2四半期(2023年4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。国際線では、 好調な海外発需要に加え、日本発需要も回復基調に乗っていることから、期初時点の想定を上回って推移。国内線では 観光需要がコロナ前同水準の旅客数まで順調に回復したことから、売上収益、EBIT、純利益はすべて2019年度同期を上回った。
JALグループは、下期も旅客需要を着実に回復すると見込まれることから、通期連結業績予想を上方修正したほか、年間配当金予想額を1株当たり40円から60円に増配する。
第2四半期の売上収益は前年同期比32.7%増(2019年度同期比9.6%増)の8209億円、EBITは前年同期の2億円から912億円に大幅に増加し、前年の21億円の純損失から616億円の純利益に転換した。これは、2019年度同期の541億円も上回る。
旅客数、国際線はコロナ前の7割、国内線は9割に回復
国際旅客事業の旅客収入は、同92.6%増(2019年度同期比15.2%増)の3144億円。旅客数は約329万人で2019年度同期比約67%まで回復した。
国内旅客事業の旅客収入は、同31.8%増(2019年度同期比3.7%減)の2750億円。旅客数は約1753万人で2019年度同期比約90%となった。
LCCでは、ZIPAIRが就航路線を拡大したことから、旅客数が前年比約3.3倍の約54万人に増加。旅客収入は同235.9%増の249億円となった。また、SPRING JAPANは、中国路線の復便を進めたことで、旅客数が前年比約1.9倍の約39万人。旅客収入は同80.1%増の66億円となった。
通期連結業績では、売上収益を期初予測から260億円多い1兆6840億円に、EBITを300億円多い1300億円に、純利益を250億円多い800億円にそれぞれ上方修正した。この予想は、下期におけるドル円為替レートを145円、シンガポール・ケロシンの市場価格を1バレルあたり120ドルを前提にしている。