新関西国際空港、伊丹統合とLCC効果で増収増益 -2013年3月期決算

新関西国際空港が発表した2013年3月期の連結決算によると、関空と伊丹を合わせた営業収益は前年比15.3%増の1017億6900万円。営業費用を同6.3%増の749億7700万円に抑えたことで、営業利益は同50.8%増の267億9200万円、経常利益も同101.3%増の180億4800万円と増収増益となった。新関西国際空港会社では、第2ターミナルの供用開始によりLCCの発着回数が増加したことで旅客数も増加、さらに伊丹との統合が営業収益を押し上げたとしている。

関空の営業成績は、営業収益が同4.5%増の922億3800万円となり、営業費用を同0.3%増の707億2500万円に抑えたことで、営業利益は同21.1%増の214億1200万円となった。前年比は新関西国際空港連結決算から伊丹分を除き、旧関西国際空港の4~6月分を加え、従前の関空ヘース(4~3月)として、前年度旧関西国際空港連結決算と比較したもの。伊丹の営業成績は、営業収益95億3100万円、営業費用42億5100万円、営業利益52億7900万円。

関空の航空機発着回数は、夏期・冬期国際線スケジュールで過去最高を記録し、国内線ではLCCによる新規就航や増便が相次いだことから同19%増の12万9000回。それにともない旅客数も同21.2%増の1679万9000人と大幅に増加した。そのうち、国際線は外国人旅客数が開港以来最多を記録したことなどにより同12.9%増の1142万4000人、国内線はLCC便の増加により同43.4%増の537万5000人となった。また、貨物量は世界経済の低迷や円高の影響により、同3.5%減の68万7000トンに減少した。一方、伊丹の航空機発着回数は同3.8%増の12万8000回、旅客数も同1.8%増の1314万7000人となり、東日本大震災の影響からの回復を示す結果となった。

新関西国際空港では、2013年度は航空機発着回数がLCCの新規就航や増便がさらに増えると見込まれるため前年よりも2万9000回増加し、それにともない旅客数も205万人増加すると予測。これにより、2013年度連結実績の見通しとして、営業収益は前年比10.9%増の1129億円、営業利益は同3.4%増の277億円、経常利益は同28%減の130億円、当期純益79億円を予想している。

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