サッカーW杯期間中、ブラジル旅行を安全に過ごす10のアドバイス

インターナショナルSOSとコントロール・リスクスは、FIFAワールドカップ開催期間中にブラジルに渡航する旅行者の安全な滞在に向けた0のアドバイスを提案している。渡航前、渡航後ともに基本的な安全対策を行うことで、リスクを未然に回避することができるとして、旅行者に安全の確保を呼び掛けた。

同社によると、サンパウロでは強盗が前年比50%で増加。大半の凶悪犯罪は主要都市部の貧困層の居住地域で発生しているものの、路上強盗は場所を問わず発生する可能性が高い。そのため、日没後は人気の少ない場所や薄暗い場所を避け、可能な限り集団で行動するように呼びかけている。

また、予防接種について、現地では抗マラリア薬は治療目的として処方され、予防目的では入手できないため、日本で事前に済ませておくことが重要だという(ドキシサイクリンもマラリアの予防薬として処方されない)。

同社が発表したリスクを回避する10のポイントは以下のとおり。


  1. 周囲への注意を怠らない:ホテルのドアはしっかりと施錠し、公共の場では、親しげに話しかけてくる不審者には注意。薬物が混入されている恐れもあり、飲食店やバーでは知らない人間から渡された飲み物は、決して口にしない。

  2. 車の運転は控える:ブラジルの道路事情や運転の習慣に不慣れな旅行者は、レンタカーを自身で運転することは控えた方がいい。開催地間の移動で最も安全なのは飛行機。

  3. 抗議行動やデモを避ける:抗議行動を鎮圧するために警察が警棒や催涙ガスなどを用いることもあるので、「巻き込まれ被害」を防ぐために近づかない。試合後に自然発生的に集まる群衆にも近寄らない。

  4. スラム街(ファベイラ)を避ける:基本的な安全対策として、犯罪のリスクが高い都市内の貧困層の居住する地域は避ける。

  5. スタジアムには早めに到着する:試合観戦の際は早めにスタジアムに到着し、外側の入口付近には留まらずに入場。抗議活動が行われる付近では交通の混乱を見込み、目的地に無事にたどりつけるように時間に余裕を。

  6. 言語の壁を受け入れる:ビジネス界や連邦政府の関係者の多くは英語を話すものの、旅行者が連絡を取る相手が必ず英語を話すとは限らない。通訳が必要か事前に確認することも必要。

  7. 必要なもの以外は持ち歩かない:犯罪者には決して抵抗したり、刺激するようなことはしない。財布、現金、その他貴重品を要求された場合は、諦めて素直に渡すこと。有効期限切れのクレジットカードや昔の写真、現金数ドルを入れた「強盗用の財布」も効果的。

  8. 医療水準が均一でないことを理解:ブラジルの公共医療施設は旅行者も含めて誰でも無料で利用できるものの、医療スタッフの数が絶対的に不足している。渡航前に、定期健康診断と歯科治療は受けておくことが懸命。また、出発の6~8週間前には、渡航外来(トラベルクリニック)の受診を。健康状態を記した英文の診断書を携帯する。

  9. 目立つ行動を控える:ひったくり、強盗、自動車窃盗やカージャックなどの日和見的な路上犯罪は、特に観光地、公共交通機関、主要ホテルの周辺、ビーチ、その他、人混みや雑踏で発生する傾向。高価に見えるものを人目にさらすのは避け、自動車を運転する場合は控えめな車種を選び、監視されている気配がないか、警戒を怠らない。

  10. 下調べをする:渡航地のニュースや、外務省の海外安全ホームページ、在ブラジル日本大使館のWebサイトが発出する渡航情報や勧告も必ず確認する。

(トラベルボイス編集部)

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