夏休み旅行2014年予測、過去最多7902万人、海外は台湾が好調で7%増 -JTB調査

ジェイティービーは「夏休み(2014年7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向として、総旅行人数は前年比0.2%増の7902万人、総旅行消費額は6.1%増の3兆5027億円と、2013年の過去最高を更新する見通しを発表した。ベースアップや夏のボーナスの増加、バブル後で最高となった有効求人倍率など、所得や雇用環境の好転が旅行意欲の下支えになると見る。


JTBプレスリリースより

国内旅行は人数が0.2%増の7639万人と過去最高を記録し、総消費額は7.3%増の2兆8647億円と、大幅増加となる見込み。旅行目的のうち「帰省」が減少し「家族や友人との親睦」は増加していることから、実際に観光地へ行く人が増えることが旅行費用の増加傾向に表れているとする。

ただし、平均旅行日数は1泊2日と5泊以上が増加し、2極化傾向にある。「旅行消費意欲」のアンケートでは「支出を増やしたい」が12.5%で、前年より4.1ポイント減少。消費増税やガソリン高などによる旅行単価の上昇が、旅行意向に影響を与えているとする。

一方、海外旅行は、人数は4.7%減となった昨年と同じ263万人で、総消費額は0.9%増の6380億円。為替動向は大きく円安に転じた2013年ほどの差はないものの、前値よりも円安傾向は推進。また、燃油サーチャージも2013と比較すると、8月発券でグアム・サイパンが1人当たり往復3000円増、ハワイで5000円増など、旅行にかかる費用が増加している。行先別では台湾が前年比7.1%増と伸び率で首位。

全体的な今夏の旅行の特徴としては、旅行の平均回数が1.30回と増加。「1回」は73.8%と1.4ポイント減少したのに対し、「2回」が22.7%(0.9ポイント増)、「3回」が2.6%(0.3ポイント増)など2回以上の回答者の割合が広がった。

JTBプレスリリースより(各国政府・観光局発表の日本人入国者数と法務省統計から推計)

また、旅行同行者では家族連れのなかでも特に「中学生までの子ども連れ」が8.0ポイント増の36.3%となったほか、「ひとり」も2.3ポイント増の7.7%に拡大。「今夏の生活や旅行について」のアンケートで、「昨年より収入が増えたので旅行したい」との回答した20代は6.0%、30代は8.6%と全体平均の3.8%を上回っており、20代~30代の旅行意欲が高まった結果、子ども連れの旅行が増えたとみている。

なお、同調査は回答者1200人の旅行動向アンケートとJTBグループの販売状況、航空会社の予約状況、業界動向、経済動向から推計した。

(トラベルボイス編集部)

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