HIS連結業績、営業益最高、旅行事業3割増、テーマパーク5割増 -2014年10月期

エイチ・アイ・エス(HIS)の2014年10月期(2013年11月1日~2014年10月31日)の連結業績は、売上高が前年比9.1%増の5232億4600万円、営業利益が34.3%増の159億600万円、経常利益が25.1%増の190億1600万円で、当期純利益は1.6%増の90億5000万円となった。ハウステンボスの繰越欠損金の解消による税金費用の増加が純利益に影響があったが、売上高、営業利益、経常利益は4期連続で過去最高を更新した。

旅行事業は売上高は8.6%増の4685億5100万円、営業利益は29.6%増の103億900万円で増収増益。観光庁が取りまとめる「主要旅行業者(大手50社)」の取扱額のシェアを拡大したという。

テーマパーク事業では売上高が27.8%増の262億3300万円、営業利益が53.9%増の77億1800万円と大きく増加。ハウステンボスに限ると、入場者数、売上高、営業利益、経常利益のいずれも2ケタ増となっており、場内の魅力と満足度の向上を目的に実施したベントが奏功した。

このほか、ホテル事業も売上高20.9%増の54億1300万円で、営業利益は前年の赤字から2億6000万円の黒字に転化。唯一、赤字となったのは国際チャーターを含む運輸事業で、売上高32億5500万円、営業損失は17億9200万円で前年よりも赤字幅が拡大した。HISによると、タイの政情不安による需要への影響が大きかったとしている。

次期については、航空の直販化やOTAの台頭、ITの進化による新しい旅行関連サービスの誕生など市場競争が激化し、市場の変化を見据えた対応が必要になると展望。HISでは、ハウステンボスでのイベントの深化、健康をテーマにした「健康の王国」を新たに開始するほか、世界最高水準の生産性を持たせる「スマートホテル」の開業や、サービスロボットの開発にも取組み、テーマパーク事業以外の新分野へのチャレンジも行なう。これら施策の実施により、2015年は2014年度を上回る連結業績を予想している。

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