顧客へのダイレクトメールは名前入りで、パーソナライズ化の有効性を脳科学で実証 ―トッパン・フォームズ

ドキュメント管理システムの開発等を行うトッパン・フォームズは、企業が消費者に向けて発信するダイレクトメールに対する読み手の関心の持ち方を脳科学的に調査した。その結果、読み手は自分の名前などが書かれた「パーソナライズされた情報」を目にした際、意識的に強く読み込まなくても自然に強い関心をもつ傾向にあることが判明した。 *右図は今回の実験における脳反応の図(報道資料より)。クリックで拡大

今回の調査は、個人宛てに編集された情報の有効性を人間の脳反応にもとづいて生態学的に実験・分析したもの。「こんにちは」とだけ書かれた用紙(パーソナライズされていない情報)と「〇〇さん こんにちは」などと書かれた用紙(自分向けにパーソナライズされた情報)を提示してその脳反応の違いを近赤外光イメージング装置(fNIRS)で測定。自分の名前入りの情報を見た人の左側頭葉が活性化していない(一生懸命に読んでいない)一方で、左前頭葉は活性化している(強い興味や関心を持っている)ことが明らかになった。実験には12名の被験者が協力、年代別や男女別による情報の捉え方の違いなども検証した。

同社では、この結果をダイレクトメールなどを用いたワントゥーワンマーケティングの有効性を裏付ける根拠の1つであるとし、今後企業が行うプロモーションやコミュニケーション戦略策定にも活用できると分析。旅行・観光ビジネスでも活かすことができそうだ。

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