【図解】旅行会社トップ5社の2014年度実績、訪日は二ケタ増、海外は総崩れ、国内は明暗 -観光庁速報

観光庁が発表した、2014年度主要旅行業者(50社)の旅行取扱状況速報によると、総取扱額は前年比1.2%増の6兆4195億5348万円で、わずかだが前年を上回る実績となった。

海外旅行は1.6%減の2兆2033億9288万円と減少したが、国内旅行が2.1%増の4兆1036億4493万円で踏ん張れたほか、外国人旅行が35.2%増の1125億1565万円と2ケタ成長を達成し、海外旅行の減少分をカバーした。ただし、四半期ごとで見ると第4四半期(2015年1月~3月)のみ総計で0.2%減と前年割れとなった。

ブランド商品(募集型企画旅行)の取扱額は1.1%減の1兆7555億1510万円と前年割れ。海外旅行が4.5%減の7603億8394万円と減少したのが影響したもので、国内旅行は1.6%増の9899億2678万円、外国人旅行は39.7%増の52億437万円と増加している。

ブランド商品の取扱人数をみると、全体で3.6%減の3997万9854人。特に海外旅行が10.8%減の375万2616人と2ケタ減となり、パッケージツアーの利用客層が大きく減少したことが分かる。また、国内旅行も3.1%減の3593万4218人とマイナス推移。外国人旅行は49.1%増の29万3020人と成長したが、取扱額の伸び率と比べると単価の減少傾向がうかがい知れる。

旅行会社別では、年度間の総取扱額の上位5社は阪急交通社を抜かしてプラス推移。阪急は5位になったものの、前年比10.5%減と2ケタ減となっている。海外旅行、国内旅行、外国人旅行ともプラスだったのはエイチ・アイ・エス(H.I.S.)のみ。また、いずれも外国人旅行が大きく増加しており、H.I.S.はほぼ倍増。日本旅行も200億円を超えた。

なお、2014年4月から2015年3月までの月間推移をみると、海外旅行は2015年3月まで3か月連続で上位5社すべてがマイナス推移となった。一方で、外国人旅行は上位5トップツアー(前年比10%減)以外すべてプラス遷移。外国人旅行では、数か月にわたりKNT-CTとH.I.S.が3位・4位の順位を入れ替えながら拮抗し、トップツアーと楽天が5位と6位を争う状況となっている。国内旅行ではJTBが安定的な1位を確保、さらに1位JTBと2位楽天は12か月間にわたって前年比プラスを示した。

海外旅行取扱額上位5社・2015年3月期の月間推移比較グラフは以下のとおり。

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外国人旅行(訪日旅行)取扱額上位5社・2015年3月期の月間推移比較グラフは以下のとおり。

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国内旅行取扱額上位5社・2015年3月期の月間推移比較グラフは以下のとおり。

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(トラベルボイス編集部)


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