オンライン旅行の国際会議「WIT Japan2015」開催、業界リーダー約70名が世界の変化・競争・未来を議論

オンライン旅行業界の国際会議「WIT Japan2015」のカンファレンスが2015年6月5日に開催された。今年は「A New Dawn Arises」(新しい夜明けの到来)をテーマに、日本及び世界各国から集まったオンライン旅行業界のリーダーが活発な議論を交わした。

*写真:左からWITイエオ・シュウ・フーン氏/クイーンズロードキャピタルCEOフリッツ・デモプロス氏/KAYAK社Presidentキース・メルニック氏/プライスライングループSVPエイドリアン・カリー氏/カートローラーCTOボビー・ヒーリー氏/トラベルスタートCEOステファン・エクバーグ氏

オープニングの祝辞ではゲストとして招かれた観光庁次長の山口由美氏が、「旅行業界におけるオンライン旅行業界の役割が急激に大きくなっている」と認識を提示。観光立国実現に向けたアクション・プログラムにもオンライン関連ビジネスの活用が含まれていることを明かし、「私としてもコラボレーションの機会を持ち、シェアバリューを達成し、手を携えて世界中の旅行業界の繁栄に向けて取り組みたい」との考えを述べた。

国土交通省観光庁次長・山口由美氏

4年目の開催となった今回は「WIT Japan & North Asia 2015」の通り、同エリアで事業を展開する世界のキーマン・約70名が集結し、2日間のセッションに登壇。来場者は、1日目のブートキャンプに230名(前年60名)、2日目のカンファレンスには420名(同380名)と、前回に比べて参加者が大きく増加した。主催者によると、勢いを増す同エリアの動向への注目が高く、初参加者も増加したという。参加者のうち、約半数はOTAで、3割が宿泊施設、残り2割が航空会社を含むその他関連業だ。

基調講演では“手数料無料化”を開始したヤフー執行役員ショッピングカンパニー長の小澤隆生氏が、訪日旅行に取り組む方針を明言。また、日本のOTAのセッションではヤフー、リクルート、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)、一休、楽天、i.JTBの6社が登壇し、牽制しつつ発表する各社の実績や今後の展開を匂わす発言、業界展望に大きな注目が集まった。詳細は続報で紹介する。

右から)一休代表取締役社長/森正文氏、ヤフー・ショッピングカンパニー・トラベルサービスマネージャー/西田裕志氏、i.JTB代表取締役社長/今井敏行氏、エイチ・アイ・エス執行役員/高野清氏、楽天執行役員トラベル事業長/山本考伸氏、リクルートライフスタイル執行役員/宮本賢一郎氏、(モデレーター:右・ベンチャーリパブリックCEO/柴田啓氏、左・WIT創設者イェオ・シュウ・フーン氏)

また、全体を通してキーワードとなったのはモバイル化、GoogleやAlibabaなど“モンスター”の旅行業界への台頭、シェアリングエコノミー、ローカライゼーション、スタートアップ、インバウンドビジネスなどだ。特にシェアリングエコノミーではAirbnbの北アジアディレクターやUber Japan代表が、ビジネスの現状を語った。

エアビーアンドビー北アジアマネージングディレクター/アラン・チャン氏、(モデレーター:WIT創設者イェオ・シュウ・フーン氏)ウーバー・ジャパン執行役員社長/高橋正巳氏、(モデレーター:WIT創設者イェオ・シュウ・フーン氏)

なお、ステージ開会にあたり、WIT創設者で総合進行者のイェオ・シュウ・フーン氏、ベンチャーリパブリックCEOの柴田啓氏、アゴーラ・ホスピタリティ・グループCEOの浅生亜也氏が、成長を続けるオンライン旅行業界のなかでもこの数年は特に著しい状況にあることを指摘。

例えば、世界の大手プライスライングループの時価総額は現在、約620億米ドルと2倍に拡大し、これは日本の大手であるヤフーや楽天、リクルートの3社をあわせた額よりも大きい。また、中国のCtripも日本の大手各社を上回っており、世界におけるマーケットの変化と競争激化、業界統合の影響を改めて示した。その上で、日本および中国や韓国などを含む北アジアへの注目を促した。

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…