デルタ航空、羽田空港の米国線の枠を返上、シアトル線の継続を断念

デルタ航空(DL)は、2015年9月30日で羽田/シアトル線を運休し、10月1日付で羽田空港の深夜早朝枠を米運輸省(DOT)に返上する。DOTは、6月15日にデルタ航空に対して羽田/シアトル線の通年デイリー運航を正式に認可したところ。この決定に同社がDOTに対して返信する形で、米時間17日に運休決定のレターを提出したという。

同社によると、「現在の規制の状況および市場環境のもとで、羽田/シアトル路線の運航を継続するのは難しい」と判断したからだという。DOTは、羽田の米国枠をデルタ航空に認可する条件として、通年でのデイリー運航を条件としていた。同社の判断は、現状の市場環境・競合環境の中で通年デイリー運航が難しいとの判断。

同路線はビジネス需要は年間を通して比較的安定。一方、観光需要は冬季に低くなる傾向で、同社はラスベガスやソルトレイクシティ、カナダなど近隣都市へ観光需要の創出につとめてきた。今年の冬季需要は回復傾向にあったものの、今回の条件となった通年のデイリー運航は、現段階ではまだ厳しい状況だったようだ。需要にあわせた供給調整が可能な条件であれば、通年運航することは可能だったのかもしれない。

今回のデルタ航空の判断によって、羽田空港の米国線についてDOTが代替案として提示していたアメリカン航空の羽田/ロサンゼルス線に付与されることになる。

デルタ航空の羽田発便の最終運航日は2015年9月30日、シアトル発便の最終運航日は2015年9月28日。

なお、成田/シアトル線のデイリー運航、羽田/ロサンゼルス路線の運航は継続される。デルタ航空は、運休後の便を既に予約している旅客に対しては、両路線への振り替えを提案するという。

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(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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