HIS、通期業績予想を下方修正へ、旅行者増も燃油費減、熊本地震や訪日客の購買商品変化の影響も

エイチ・アイ・エス(HIS)は2016年10月期第2四半期(2015年11月1日~2016年3月30日)の連結業績発表にあわせ、通期連結業績予想の修正を発表した。売上高は前年実績比0.5%減の5350億円(前回発表した予想値5900億円)、営業利益は4.9%減の190億円(同228億円)、経常利益は26.4%減の167億円(同254億円)、当期純利益は57.8%減の46億円(同123億円)の下方修正とした。

旅行事業では、売上高に含まれる燃油サーチャージが7月発券分まで不適用(一部除く)となり、以降も低水準となることを考慮。日本発海外旅行では旅行者数は前年比5.3%増の260万人に増加すると予想するも、燃油サーチャージは67.4%減の110億円にまで縮小すると見る。これに加え、テロの影響により収益性の高い欧州方面への回復が遅れていること、さらに訪日旅行客の購買変化により、コミッション収入が予想よりも減少する見込みだという。

また、ハウステンボスでは熊本地震の影響で、当初の想定よりも入場者数が下回る見込みだ。また、熊本県が本拠地の九州産交グループでは一部の路線バスで運行本数を減らす「震災特別ダイヤ」を実施しており、売上高の減少理由とする。ただし、予想は現時点のものであり、特に熊本地震の影響を受けた交通インフラや九州の経済回復状況によっては、ハウステンボスや九州産交グループの業績が変動する可能性があるとする。

なお、エイチ・アイ・エス(HIS)の2016年10月期(2015年11月1日~2016年4月30日)の連結業績は、売上高が前年比1.8%減の2559億7400万円、営業利益が14.9%減の85億3300万円、経常利益が60.1%減の44億9300万円、四半期純利益は98.1%減の9900万円となった。

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