海外旅行の事故発生率は3.4%、半数以上が「治療・救援」、ジェイアイ保険が実績を発表

JTBグループのジェイアイ傷害火災保険が発表した海外旅行保険契約者の事故発生状況によると、2016年度の事故発生率は3.40%(29人に1人)で前年よりも0.2%減少した。

発表された事故発生率は、ジェイアイ傷害火災保険への保険加入者数に対する保険金支払件数の割合。保険支払いについては、ジェイアイ障害火災保険のみの実績で、他社の実績は含まれていない。

補償項目別の事故件数を見ると、最も多いのは治療費用や救急車等の交通費、医療通訳費、家族の現地渡航費用などを補償する「治療・救援費用」(51.5%、前年比2.5%増)。次いで、手荷物の盗難や破損を補償する「携行品損害」(30.6%、同1.6%減)、航空機遅延や欠航など偶然な事故で負担を余儀なくされた費用を補償する「旅行事故緊急費用」(13.7%、同0.2%減)と続いた。これら上位3項目で全体の96.1%占めた。また、3位までの順位は昨年度と変わらないものの、治療・救援費用が過半数を超えたのが今回の特徴だ。

地域別でみると、欧州では「携行品損害」の事故が44.9%、アジア・オセアニアでは治療・救援費用が7割以上といずれも発生割合が最多。また、グアム・サイパンでは「旅行事故緊急費用」の割合が比較的多い状況となった。

ジェイアイ傷害火災保険:報道資料より

また、2016年は1000万円以上の支払いが発生する「高額医療費用事故(治療・救援費用保険金支払)」が7件発生。保険金額の最高は3890万円で、年代は64歳以下。カナダでのホームスティ中に急病となり家族が駆けつけて19日間入院した後、医師と看護師が付き添いチャーター機で医療搬送がおこなわれた。

そのほか、300万円以上の高額医療費用事故(治療・救援費用保険金支払い)」は70件で、そのうち65歳以上のシニア層が43%だった。

300万円以上の高額医療費用事故件数の推移は以下のとおり。

ジェイアイ傷害火災保険:報道資料より

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