トリップアドバイザーとJAL、訪日旅行の需要喚起でタッグ、キラーコンテンツは「知られざる日本」映像

日本航空(JAL)とトリップアドバイザーは2017年9月11日、インバウンド旅行者向けの国内旅行需要喚起を目指す取り組みで協業を発表した。

※冒頭写真は左から、トリップアドバイザー 日本法人代表取締役 牧野友衛氏、トリップアドバイザー President & CEO Stephen Kaufer氏、JAL代表取締役社長  植木義晴氏、JAL常務執行役員 二宮秀生氏。

トリップアドバイザーが、公式サイト上に日本特集サイトを構築・運営、映像コンテンツも制作するもの。同社が旅行者のクチコミを軸にしたプラットフォーム作成で航空会社と協業するのは、今回が初めて。日本に関連したページの閲覧者は過去4年間に毎年平均30%の増加を見せているといい、来日したPresident & CEOステファン・カウファー(Stephen Kaufer)氏は「JALは最適なパートナー」と話し、今後の展開に自信を見せた。

トリップアドバイザーPresident & CEO ステファン・カウファー氏

公開される特集サイトの名称は、「Untold Stories of Japan(知られざる日本)」。JALは日本国内に関する独自コンテンツの提供や情報支援をおこなう。

特集サイトでは、外国人に認知度が高い東京や京都、大阪「以外」の地域にフォーカスし、訪日旅行者に日本のさらなる魅力を発信する。当初は東北、九州、沖縄、東京近郊の都市に焦点をあてた映像コンテンツを中心に掲載するという。公開予定は2017年10月中旬以降、英語や中国語(繁体字)、タイ語など多言語で対応する。

新規サイト運営を通じ、トリップアドバイザーは日本に関わる情報の拡充を実施。一方で、JALは訪日旅客専用の運賃体系「JAL Japan Explore Pass」を紹介し、国内線の事業収益拡大にもつなげる考えを示している。

JAL代表取締役社長 植木義晴氏

JAL代表取締役社長の植木義晴氏は、これまでについて「まだまだ海外向けの情報発信が不十分」だったと振り返る。機内誌、機内ビデオなど「やれることは全部やってきた」(植木氏)ものの、トリップアドバイザーとの連携でまだ日本に興味のない層にもリーチできるようになることに期待を寄せた。

JALによると、外国人旅行者の利用率は、国内線が約2%、国際線が約40%。こうした海外へのアプローチによって、同社としては国内線の外国人利用を東京五輪までに倍増させたい考えだ。また、JALサイトの海外からの閲覧者は月間100万人ほどで、その数字も10倍まで伸ばしたい狙いもある。

今回の取り組みのスキームとコンテンツの特徴は以下のとおり。トリップアドバイザーのカウファーCEOは、「トリップアドバイザーで得た情報で旅に出た人は、サイトに戻ってまた情報(クチコミ)を発信する」と話し、クチコミによる好循環が生まれることに期待した。

JAL:報道資料より
新サイトのイメージ:報道資料より

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