ツーリズムEXPO2017が開幕、菅官房長官「観光は成長戦略の切り札」、拡大したBtoB商談会も熱気

今年も日本の旅行業界最大のイベント「ツーリズムEXPO2017」が始まった。初日となる2017年9月21日は世界各国の観光業界リーダーが集う「Tourism EXPO Japan Forum」と訪日・海外・国内の観光業者によるBtoB商談会を実施。日本政府観光局が併催した「VISIT JAPANトラベル&MICEマート」とともに、国内外の観光産業関係者がビジネスチャンスを求めて集まった。

今年の大きな特徴はBtoBの強化。2019年以降の地方開催を見据え、BtoBプログラムが大幅に強化された。その一つが、初日夜に開催された交流イベント。昨年まで、消費者向けのイベントが併催でネットワーキングイベントが開催されてきたが、今年はBtoBに1本化。商談会に集まった国内外のセラー・バイヤーが集うWELCOME RECEPTIONを実施した。

主に国内・訪日関連事業者が集まった「JAPAN」会場には、来賓として菅義偉内閣官房長官が登壇。安倍政権で「観光は成長戦略の切り札」と語り、観光立国推進のための目標である2020年の訪日外国人数4000万人を達成するため、「できることはすべてやる決意のもと、全力で取り組んでいく」と意気込んだ。

また、安倍政権が戦略的なビザの緩和、免税品の大幅な拡充など、大胆な改革を矢継ぎ早におこなってきた結果、政権発足前の2012年から2016年までに訪日外国人数と消費額が約3倍に拡大した成果を強調。政府として、今後も勢いを加速させ、新たな観光資源の開拓やプロモーションをさらに高次元でおこなっていく方針を示した。

今年は順調な日本からのアウトバウンド、1800万人台復活か

WELCOME RECEPTIONの「WORLD」会場では、主にアウトバウンド事業者が集まり、その推進に向けたネットワーキングが行われた。

現在のところ、今年の海外旅行は順調な成長を見せている。レセプションの挨拶にたった日本旅行業協会(JATA)副会長の菊間潤吾氏は、2017年の日本からの海外旅行者数を「今年は久しぶりに1800万人台になる」との見込みを示した。JATAは、2017年2月に大使館、政府観光局、航空会社、ツアーオペレーターと旅行会社のタッグでアウトバウンド促進協議会を新設したところ。委員長を務める菊間氏は、今後、海外旅行者が増える施策を推し進めていく考えを強調した。

観光庁からは田村明比古長官が、インバウンドが注目されやすい日本の観光産業でアウトバウンド促進による「ツーウェイツーリズム」が重要であること改めて指摘。日本が観光先進国を目指していく上で、相手国を理解し友好を深めることは経済効果だけで計ることができない大きな効果があると訴えた。

「WORLD」会場のスポンサーをつとめたトラベルポートジャパンの代表取締役社長、東海林治氏は、近隣アジア諸国の海外旅行急増の例を示し、日本からも飛躍的増加も十分に期待できるのではないかとの考えを示した。

その他、初日の様子を写真で紹介する。

▼開会式の主催者挨拶にたった日本観光振興協会会長の山口範雄理事長。不安定な国際情勢の中で「観光を通じた平和の世界に貢献するイベント」となることを祈念した。また、商談会やネットワーキングを通じて、「異業種もふくめたビジネスのきっかけにしてほしい」と呼びかけた。

▼持続可能な観光がテーマの「グローバル観光フォーラム」では12か国から観光大臣・観光局長らが登壇。各国の取り組みを報告した。

▼「アジア・リーダーズ・フォーラム」では、持続可能な観光ビジネスをテーマに議論が進められた。基調講演はサステナブル・ツーリズムの世界的な動向を和歌山大学グレアム・ミラー教授が説明。観光ビジネスを持続可能とするカギとして「データ志向であること」を挙げ、効果測定が重要である反面、数字だけに振り回される危険性も指摘した。

パネルディスカッションでは、過密状態が浮き彫りになっている世界の観光地のオーバーツーリズムの問題も議題に。

▼拡大した商談会は、初日から熱気にあふれていた。初日はメディア商談会も。

なお、9月22日は業界日。展示会場に舞台を移し、商談会も展示会のブース内で行う形式となる。一般公開日は23、24日。

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