米国観光のDMO「ブランドUSA」、2018年のプロモーションは「音楽」テーマに、映像と連動した商品開発支援も【動画】

米国への観光誘致を行うブランドUSAのグローバル・トレード開発担当マネジャー、アナ・クラッパー氏がこのほど来日。2018年は「アメリカの音楽」をテーマにしたプロモーションを展開する計画を明らかにした。

ブランドUSAでは米国が国立公園100周年を迎えた2016年、各地の国立公園の雄大な映像を取り上げたショートムービーを制作。日本を含む主な送客市場のIMAXシアターで公開し、大きな手応えがあったという。これに続く第二弾として、今度は米国が誇る音楽文化にフォーカスしたショートムービー「America's Musical Journey」を作成。2018年2月頃の公開を計画している。日本での公開時期、邦題などは未定。公開映像の詳細は以下の特設サイトで閲覧できる。

America's Musical Journey「America's Musical Journey」特設サイト

 America's Musical Journey - Sneak Peak Trailer(Youtube:約1分)

クラッパー氏によれば、「前回は自然が主役だったが、今回は音楽、そして音楽を育んだアメリカ文化がテーマ。すでに撮影は終了し、現在、編集作業に入っている段階。シカゴ、ニューヨーク、ニューオーリンズはもちろん、他にも大小様々な音楽の町が登場する」。ナレーターはミュージシャンのアロエ・ブラック氏が担当する。

また今回は、映画で紹介する観光素材について、旅行業界での認知度アップを図るなど事前に準備を開始。公開後には、映像にちなんだ旅行商品が提供できる体制が整うよう、トレードと消費者向けプロモーションの足並みをそろえていきたい考え。ブランドUSAが旅行会社の商品プランナー向けにウェブサイト上で提供している「トリップ・キット」では、IMAX映像で取り上げたデスティネーションをサンプル日程に組み込むなど、連動した各種情報を充実させる。

さらに今夏、初めてブランドUSAとして実施した、東京や大阪へのセールスミッションを2018年7月にも実施することを決定。日本のトレード向けの教育プログラムに力を入れる方針を示した。


ブランドUSA グローバル・トレード開発担当マネジャーのアナ・クラッパー氏

米トランプ政権が入国規制の強化に積極的な姿勢を見せるなか、海外からの訪米需要への影響が懸念されている。2017年1~4月の訪米送客市場トップ10位を見ると、カナダ、韓国、フランス以外の7か国が前年割れ。日本人客数は前年同期比1.5%減の113万2972人だが、下げ幅は比較的小さい。また単月では3月と4月(暫定値)がいずれも前年比プラスに転じるなど、明るい兆候も見られる。ただし同統計は、訪米日本人の約4割を占めるハワイ、同3割のミクロネシア需要の動向が大きく影響するという。

クラッパー氏は「民間パートナーに聞くと、西海岸はプラス成長、東海岸はマイナスというのが今の印象だが、例えばポートランドは好調で、都市によるバラツキも大きい。詳しい分析はこれからになる」(クラッパー氏)と話した。

取材・記事 谷山明子

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