ホテル予約「ホテルズドットコム」、今年は国内旅行に注力へ、日本独自のサイト動線づくりや各種施策を計画

世界2大OTAエクスペディア・グループの「ホテルズドットコム(Hotels.com)」は、2018年に日本人の国内旅行に注力することを発表した。昨年、同社日本代表に就任した井尻岳人氏は「国内旅行は市場の大きさに対して、Hotels.comとしてまだまだできることがある」と話し、今年の重要な方針である旨を説明。具体的には、国内旅行の市場動向についての徹底した調査を行い、サイト上で最適なUI/UXの研究を進める方針を明らかにした。

*写真:Hotels.comジェネラルマネージャー アジア パシフィック担当ネルソン・アレン氏(右)、日本代表 井尻岳人氏(左)

この方針は、このほど開催されたメディア向け懇談会で示されたもの。今年は、同社が日本に進出してから10周年。さらなる成長のためのプロモーションを展開し、国内旅行を強化、モバイル重視で各種施策を行っていく方針だ。なかでも、日本国内の国内旅行分野では、現在のところ国内OTAらのシェアが高いものの「我々にできていないことが、まだまだたくさんある」と話し、「目標を超える成長をしたい」と意欲を示した。

具体的に進めていく手法については、基本的には同社のグローバルなリソースを活用。それを軸にしつつ、日本独自の施策を展開する計画だ。井尻氏は、これまで「日本市場だからやる」という独自性のあるマーケティングやプロダクトづくりができていなかった点を指摘。改めて、日本市場の把握を行うために調査活動などを展開していく考え。

同社アジア パシフィック担当のジェネラルマネージャーのネルソン・アレン氏は、日本市場が世界の中でも「とても重要な市場」との位置づけであることを強調。2008年に、同社が日本に本格参入して以来10年が経過し、その成長について「とても大きく成長している」と評価した。

テクノロジー重視で顧客体験の向上へ

アレン氏は、同社が「テクノロジードリブンで進めている」ことも強調する。テクノロジー企業として、近年、モバイル・ファーストで各種の施策を進めてきた。プロダクト開発、マーケティングでは常にモバイルの視点で進め、結果、アプリのダウンロードは世界で6000万件、取り引きの45%、閲覧の55%がモバイル経由となったという。

現在、同社としては新たなテクノロジーとしてVR、AI、などにも着目して開発をしている。一方で、現在の技術的な段階ではアレン氏は「興味を持つきっかけになるだろう」とみていると話した。

このほか、同社ではモバイルでのチェックイン/チェックアウトの技術を提供しているZAPLOXとも連携している。今後、モバイルアプリでの「キーレストラベルの可能性を模索している」として、顧客体験を向上させていく方針を強調した。

なお、今年、日本で合法化され、OTA各社が参入を発表している民泊では、井尻氏が「ニーズを満たすポートフォリオを持つことが重要」と話すにとどめた。

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