過疎地のマイカー配車事業の開始から2年、ウーバー活用の「ささえ合い交通」実績発表、支払いは「現金」が8割に ―京都府京丹後市

配車サービスUber(ウーバー)はこのほど、京都府京丹後市で実施中の「ささえ合い交通」の運用実績を発表した。このサービスは、2016年5月に開始されたもの。地域の過疎化や少子高齢化が課題となっていた現地で、住民の自家用車とウーバーアプリを活用した「市民の足」として展開された。

発表によると、運用開始後1年目と比較して、2年目の乗車率は約4%増。日本人利用者が95%で、そのうち地元・京丹後のユーザーが55%、東京在住者が31%。海外からの利用者5%の内訳は、米国、オーストラリア、韓国、バングラデシュなど。

行き先は丹後町内が6割を占め、病院や役所のほか、自宅からバス停までの利用が中心。町外への利用では、病院や鉄道駅を目的地とする需要が多い傾向にあった。

また、スマートフォンを持たない利用者が代理人への電話を通して配車できる「代理サポーター制度」の利用は全乗車の6割に。クレジットカードを持たない人が現金で支払い可能な仕組みの導入後は、8割が現金払いを利用。地元利用者の要望に応じた柔軟な対応が、利便性向上に貢献した結果となっている。

なお、この2年間で丹後町に視察に訪れた自治体や大学などは100団体以上に到達。地元店舗や住民と連携したイベントの実施や宿泊施設による「ささえ合い交通を使った旅」の企画など、住民の外出機会の創出や観光分野での活用可能性も拡大傾向にあるという。

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