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小池都知事が語る「東京の観光施策」を聞いてきた、宿泊施設のバリアフリー化から災害時の観光危機管理の構築まで ートラベル懇話会・講演

2019年 1月 10日 カテゴリ:ニュース , 旅行会社

旅行業界の関係各社が集う、毎年恒例のトラベル懇話会「新春講演会」が行われた。今年の講演は、東京都知事の小池百合子氏が登壇。東京オリンピックに向けた東京都の取り組みや観光施策について語った。

小池知事は、講演のなかで、特に、都内のバリアフリー化や災害時における外国人旅行者に対する情報発信など危機管理体制を構築していく方針を強調。また、2020年には外国人旅行者数を1377万人(2017年)から2500万人に、観光消費額を約1兆1358億円(2017年)から2兆7000億円に倍増させる目標について「意欲的で野心的な数値」としながらも、達成にむけた意欲を示した。

登壇する小池知事

2020年に向けたバリアフリー化については、道路、鉄道のホームドア、エレベーターなどのほかに、宿泊施設の客室におけるバリアフリー化が重要である点も指摘した。小池知事は、東京都が2020年に向けて誰もが宿泊しやすい環境を整えるため、「建築物バリアフリー条例」を改正することを紹介。一般客室の整備基準を整え、車いす利用者など体の不自由な人も使いやすい基準を設定するもので、既存の客室に改修が求められることになる。小池知事は、「レベルアップさせるスペックをマニュアルにして規定していく」と意欲を示し、同時に補助も拡充していく方針を強調した。

このほか、MICE分野では、都内の庭園や水族館などユニークベニューの活用を推進。都内の夜景を拡充し、観光客のナイトライフを充実したものにしていくことや、富裕層向けの空港施設の充実、都心だけでない多摩地域や離島など東京の多彩な魅力を海外に発信など、各種の施策に意欲的に取り組んでいく考えを示した。

小池知事は、こうした各種施策を実施するにあたり、自身がエジプトで過ごした学生時代や海外での滞在経験を振り返り、観光業の現場を目の当たりにした感覚が各種施策に活きるとして自信を見せた。そして、観光による経済効果が現段階でも11億円に達するとして、「これだけ効果のある産業は他にそうはない」と評価した。

トラベル懇話会の新春イベントは、今年で41回目。挨拶に立ったトラベル懇話会会長の原優二氏は、今年も旅行・観光産業の成長へ向けた活動への意欲を示し、海外旅行の振興のため、特に若者の海外渡航をサポートする政策提言など粘り強く行っていく決意を述べた。また、観光庁審議官の金井昭彦氏、日本旅行業協会会長の田川博己氏も登壇し、インバウンドと日本人の海外旅行の両輪の推進で双方向の交流が実現することが観光産業の発展につながると呼びかけた。