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5G×IoT時代の地域活性化とは? KDDIとナビタイムが提言する地域の新たな体験の価値向上(PR)

2019年 3月 13日 カテゴリ:インタビュー , デジタル , ニュース

通信とライフデザインを融合させ、次々と新サービスを生み出すKDDI。そして、経路検索ナビゲーションから旅行者の動態分析まで、移動にまつわる日本屈指のデジタルスペシャリストであるナビタイムジャパン。IoT (Internet of Things)、5G(第5世代移動通信システム) が本格化するこれからの時代に両社が手を組んだら、どんな観光の未来が実現するのだろうか。

トラベルボイスでは、「auスマートパス」をはじめ様々なサービスの仕掛け人であるKDDIライフデザイン事業本部 ライフデザイン事業企画本部 ビジネス統括部長の繁田光平氏と、日本各地で観光客誘致の仕組みづくりを推進するナビタイムジャパン インバウンド事業部長の藤澤政志氏の対談を企画。話は5G×IoTの地域活性の考え方から両社が協業している白馬の事例、5G時代の観光の未来図まで多岐にわたった。

【対談者プロフィール】

進化はスマホを超えていく

――5G時代に向けて、5G×旅行で何ができるか注目が集まっています。そもそも、5G社会はこれまでと何が変わるのでしょうか。

繁田光平氏(以下、敬称略) 4Gと5Gの違いは大きく分けて、「高速・大容量」、「低遅延」、「多接続」の3つです。高速・大容量は文字通り、ダウンロードが早くなり、様々な映像が高品質で見られるようになります。低遅延とはネットワークの遅延が少ないこと。5Gは送ったデータを受信するまでにかかる時間の遅さが、格段に少なくなります。

3つ目の多接続は、1つの携帯電話基地局に対し、同時接続できるデバイスの数が飛躍的に増えます。5Gによって同時接続が可能になれば、今後は家庭の中の各種家電もワイヤレス通信を行うことができます。つまり5G社会は、単に通信が現状以上に快適になるだけでなく、移動、観光を含めて人々の暮らしが大きく変わっていくのです。

藤澤政志氏(以下、敬称略) ナビゲーションの観点からみると、3G時代は2003年にKDDIと当社が協業で、世界初の歩行者ナビゲーションサービス「EZナビウォーク」を開始し、ようやく携帯電話で動画が見られるようになった頃です。そして、スマートフォンの登場で大容量、高品質でルート案内を提供できるようになり、地図を見ながらの移動はある程度十分になったと思います。

でも、利用者のみなさんは、本当に移動しながらスマホでルート案内を見たいのでしょうか。道案内をしてもらうのは、音声でもAR(拡張現実)でも、利用しやすければどんなデバイスでもいいはず。今は多くのサービスがスマホ中心となっていますが、5Gの登場でナビゲーションの進化はスマホを超えていくとみています。

KDDIライフデザイン事業本部 ライフデザイン事業企画本部 ビジネス統括部長の繁田光平氏

地方だからこそ伸びしろが大きい

――こうした5Gの未来を踏まえ、地域活性では何ができますか。両社は2018年12月に、白馬村で複数スキー場のゲレンデマップやシャトルバスの位置情報、村内店舗のクーポンなどを1つのアプリで総合管理するタビナカ観光アプリを、白馬村観光局などと協業で提供開始しました。

繁田 地域活性について、僕は2つの定義をしています。一つはお客様のマイナスをプラスマイナスゼロにするスマート化。まずは、これが不可欠です。白馬村ではアプリ提供のほかにも、アクティビティ活動中の充電切れの不安解消に向け、村内にポータブル充電器を設置しました。

でも、通信事業者としての使命はそれだけではありません。白馬も他の地域もそうですが、訪れたら想像以上に驚いて楽しかったという体験をどうやって作っていくか。もう一つの定義が通信によって可能になる付加価値のアップデートで、これをナビタイムジャパンさんともこれから知恵を出し合っていきたい分野です。

藤澤 白馬の観光アプリ開発に乗り出す最初の段階では、当社は参画していませんでした。最初にフォーカスを当てたKDDIさん、繁田さんの着眼点が面白いですよね。

繁田 実は、最初は白馬村で開かれるスキーイベントにKDDIとして協賛しないかと提案を受けました。当時は、電波が圏外でそもそも携帯電話がつながりませんでしたが、通信を活用して全力で応援して圏内にできたら何が起こるだろうと考えると、ワクワクしてきました。準備は大変でしたが、やってみるとこれまでトランシーバーで応答していた会話が、携帯電話でスムーズに通話ができるようになりました。今後は、ドローン空撮もカメラ1台で映像が転送できるようになるんです。

さらに、5Gになれば、現実世界で体験できることが変わってきます。白馬らしい一例を考えてみると、スキーイベントに参加している選手にセンサーを付けてどんな角度で動いているのかを測定し、そこにデジタルデザインを癒合させてリアルタイムで見えるように表現すれば、リアルがこれまでにないエンターテイメントそのものになります。

すでに利便性が高い都市部から離れた地方の地域だからこそ、課題解決の伸びしろも大きい――。まさに、新しい発見でしたね。そこで、白馬でフルスイングしようと決めて、バスロケ情報やアプリ利用データ解析などで協業したいと、ナビタイムジャパンさんにお声がけしました。

ナビタイムジャパン・インバウンド事業部長 藤澤政志氏

地域の人々とともにつくり上げる

――白馬の事例から浮かび上がった地域活性の現状と課題認識は。両社による他地域への横展開の可能性はどうでしょうか。

藤澤 白馬はスキーシーズンとグリーンシーズンの繁閑の差の解消が明確で、観光事業者を含め町のみなさんの課題感や地域に対する思いが一直線に向かっており、一体となって取り組みやすいと思います。ただ、現時点ではアクセスが悪いからシャトルバスを整備し位置情報をわかりやすくする、観光アプリを提供するといったインフラ整備の段階。デジタル活性化もまだこれからです。

今季のスキーシーズンが終了する頃には移動データがそろってくるので、そこから新たなスタートが始まります。当社は開発時には必ず社員がサービスを体験して、納得できるまで精度や使い勝手を確かめるのがポリシー。白馬にも通いつめてアプリの性能を試し、地元の人たちと討論を重ねています。そこから見えていなかったもの、本当にやりたかったことが浮き彫りになるからです。

繁田 僕も、広く浅く横展開するより、深掘りしたうえで他の地域に提供すべきだと考えていますね。急増するインバウンドを含めた観光需要に対応するためには、有望なベンチャー企業への出資、ファンドの活用も重要です。たとえば、KDDIはシェアフロント型コンパクトホテルを展開するベンチャーのHostyに出資しています。民泊とは異なり、スピード開業とホテル間のフロント共有化などによる低コストオペレーションが可能なので、繁閑の差にも対応できる新しいスタイルの宿泊です。このような技術は様々な地域に応用できるはずです。

スマート化が進んで利便性が上がり、新しい体験を提供できた先には、当然auブランドの向上があります。最終的にその地域で通信を使ってもらえれば本業にも貢献するわけですから。事実、地域とのつながりでは寄付、協賛を求められがちですが、ビジネスとして展開することで継続性、社会貢献になると思います。

藤澤 繁田さんがおっしゃるように、スマート化したうえでコンテンツを充実させるのがこれからすべきことだと思います。長いロードマップを描くというより、今何ができるか。一つひとつ一緒につくり上げて、将来的に他の地域へと横展開していきたいですね。

HAKUBA VALLEYのアプリ。10か所のスキー場情報や各種予約、村内店舗で使えるクーポン配信のほか、シャトルバスにGPS情報を搭載し、運行情報や到着時刻、位置情報が把握できる機能も提供

ネットからリアルの熱狂へ

――KDDI、ナビタイムジャパンともに、既存の観光産業からは一線を画している印象があります。なぜ、両社は協業して地域活性に取り組むのですか。なぜ、人を移動させたいのですか。

繁田 KDDIの使命は、通信を守り抜き、つながっていることで人々が助かり、豊かになっていくこと。先ほども申し上げましたが、都市部だけでなく、日本全国の課題を解決しなければなりません。ただ通信、インターネットのデジタルの世界だけでとどまっていては、経済活動発展がありません。リアルをデジタル化し、現実で熱狂し、興奮する体験を通信の力で実現したい。つまり、リアルの場をアップデートさせる。そうすることで人が行きやすくなり、地域が活性化するエコシステムを作ることになると思っています。

5Gによって、デジタルで広がる世界はさらに幅広くなりますが、僕はそれで家に籠って楽しんでほしいとは思いません。デジタルがあるからこそ、外に出てリアルで熱狂し、興奮できる体験を、地域のみなさんと連携しながらつくり上げたいと考えています。

藤澤 ナビゲーションにとって、通信は欠かせないパートナーです。KDDIさんとの連携はおよそ20年前、2001年にKDDIさんから初めてGPSケータイが発売され、当社のナビゲーション技術を提供したことに始まります。そして2003年に両社で世界初の歩行者ナビゲーションサービス「EZナビウォーク」を提供し、これまでも旅行やヘルスケアサービスなどで連携しています。今後の地方創生の課題解決においても、両社の強みを生かしていきたいですね。

一方で残念ながら、アクセスが不便なところには人が行かない理由になるということもあります。それを、5Gによるリアルのアップデートで現地に魅力をつけ、行く理由を作っていきたい。auの契約数約4000万人、ナビタイムジャパンの月間5100万のユニークユーザーの相互の顧客基盤をいかし、地域を訪れてもらう仕掛けをしていきたいと思っています。

KDDI繁田氏とナビタイムジャパン藤澤氏はこれまでも両社協業のプロジェクトを担ってきた

 

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問い合わせ先: ナビタイムジャパン・インバウンド事業部 

inbound-business@navitime.co.jp

記事:トラベルボイス企画部