横浜市、クルーズ客の観光消費増加へ新プログラムを導入、市内回遊へ寄港時間にあわせた店舗営業など

横浜市は、横浜港に寄港する外国客船の訪日クルーズ旅客やクルーを対象に、「クルーズ・フレンドリー・プログラム」を開始する。市内での回遊と観光消費の促進を目的とするもので、横浜港やシャトルバス発着所の桜木町駅の周辺にある観光施設や飲食店、物販店などと連携。地域が一体となって、クルーズ旅客を市内に誘引する取り組みだ。

具体的には、参加事業者が、プログラムに規定された対応を実施する。対象のクルーズ客船の寄港時間にあわせた営業や多言語対応、クレジットカードへの対応などで、参加事業者は共通ロゴを店頭に掲出する。また、横浜市は客船ターミナル内で参加店舗などの場所を示すプログラムマップの配布や、対象クルーズ船にも協力を依頼し、船内での告知も行なう。現在、参加事業者は126者が参加することになっている。

同プログラムは、フランス南部ヴァール県のヴァール県商工会議所が制作したもので、日本でも特許申請を実施。横浜市はアジアで初めて、ライセンス契約を締結した。クルーズ業界の国際見本市「シートレード・ヨーロッパ」で2014年度にアワードを受賞した取り組みであり、現在、ニースやマルセイユで実施されている。ヴァール県商工会議所では今後、地中海を中心にさらに導入地域を広げていく方針。

横浜市によると、こうしたクルーズ向けの地域一体型誘客プログラムを世界で展開しているのは、同プログラムのみ。プログラムの枠組みと使用するロゴは世界共通のため、リピーターの多いクルーズ客やクルーが、クルーズ寄港地でマップや店舗のロゴを見ることで利用されやすくなると見ている。今後は参加店舗へのアクセスなど、地域内の回遊をさらに促進するための移動についても検討していく考え。

横浜市でのプログラム実施期間は、2019年10月11日から2020年3月末まで。約30回の寄港にあわせて実施する。また、2020年度も継続して実施する予定だ。

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