出張者も環境問題を意識する時代に、米企業が二酸化炭素排出量をモニターできるサービスを開始

ビジネストラベル・プラットフォームを提供しているトリップアクションズ(TripActions)は、旅行テクノロジーのイベントTRAVERSE 19で、企業や出張者が二酸化炭素排出量をモニターできるサービスを開始したことを発表した。利用者は、同社アプリ上で二酸化炭素排出量を表示する「トリップアクションズ・マイレージ・データ」の利用を選択することが可能。現在、旅行者の間で二酸化炭素排出量に対する関心が高まっているなか、企業や個人の排出量を透明化することで、経営陣などに削減活動の取り組みのきっかけを提供するものと期待されている。

最近では多くのビジネスリーダーが、企業による出張が環境に影響を与えており、二酸化炭素排出の削減に取り組むべきだと考えている。実際のところ、トリップアクションズが2019年8月に1200人の出張者を対象に行った調査では、以下のような結果が出た。

  • 回答者の80%が、ビジネストラベルが環境に与える影響について非常にあるいはある程度関心があると回答。
  • 回答者の61%が、出張者が二酸化炭素排出削減に取り組むことは重要なことと回答。
  • ヨーロッパでは、環境への影響を最小限に抑えることは、ビジネストラベル予約サービスにおいて最も重要な要素で、価格や選択肢の幅よりも重視すべきとの回答も多かった。

トリップアクションズが提供する二酸化炭素排出量をモニターする機能は主に3つ。まず「リアルタイム二酸化炭素排出量影響データ」では、トリップアクションズの新しい管理画面で、排出量の報告を社内で共有することが可能。報告ではすぐに利用できるデータも提供され、排出される二酸化炭素を環境団体に売買することでオフセットできる選択肢も示される。

「出張者に対する透明性」では、出張者が二酸化炭素排出量データにアクセスすることで、個々人が環境に及ぼす影響も把握することが可能。これにより、社内での削減に対する意識の高まりが期待できる。さらに、「月次カーボン・オフセット・リポート」では、企業は月ごとの二酸化炭素排出量やオフセット規模をまとめた月次リポートを受け取ることができる。

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