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夜の大阪万博に巨大プロジェクションマッピング、物流倉庫の壁面を活用、府と関西イノベーションセンターが共催

三菱UFJ銀行などによって観光産業の発展に貢献することを目的に設立された関西イノベーションセンターは、大阪府との共催で大阪万博会場東ゲート周辺から見ることができる巨大プロジェクションマッピング「MEGA CANVAS」を実施する。2025年6月6日から開始し、閉幕となる10月13日まで実施される。

東ゲート付近から、よく見える横浜冷凍物流倉庫(ヨコレイ)の壁面にコンテンツを映し出し、万博帰りの観客を楽しませる。時間、地域、夢、笑顔、文化の5つのテーマ、万博の活性化、大阪をはじめとする関西や日本の魅力発信、未来ある子どもや学生の育成といった目標を組み合わせて展開する。

投影時間は19時30分から21時30分で、横浜冷凍が所有する夢洲物流センター西側壁面を巨大スクリーン(縦約10メートル × 横約130メートル)に見立てて、プロジェクションマッピングを投影する。

「夜の万博」を盛り上げ、万博後にも活かす取り組みに

春に開幕した万博は、今、夏に向けて日中の暑さが感じられる時期になったものの夕刻になると海からの心地よい風が吹く。発表の記者会見で大阪府の吉村洋文知事は、「夜の時間帯に、東ゲートから帰る方にとって、MEGA CANVASがラストパビリオンのような存在になれば」と期待感を示した。そして、夜のクライマックスとなる花火、ドローン、帰り際にはプロジェクションマッピングを見てもらうことで「夜の万博をもりあげていきたい」と意気込んだ。

吉村知事

関西イノベーションセンター理事長の早乙女実氏は、「MEGA CANVASが、ひとつの記憶に残る風景として心に刻まれ、万博の余韻を感じる存在になれば」と語った。また、今回の事例をもとに、府内各地で夜の大型プロジェクションマッピングなどをおこなうことで「ナイトタイムエコノミーの活性化ができるのではないか」との考えを示した。

早乙女理事長

今回のプロジェクトは実証実験的な性質も持ち、万博閉会後は大阪府、全国の地域で未利用の壁面や空間を活用した地域活性化やきっかけとなるレガシーとしたい考えだ。