宿泊施設向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ)は、自社が提供する宿泊予約システム等のデータを基に、日本全国2721軒の宿泊施設を対象とした2026年夏季(7月20日〜8月31日)の宿泊予約動向に関する分析レポートを発表した。
調査結果によると、2026年夏季の宿泊予約数は前年同期比12.2%増、泊数が同13.0%増、客室総売上(GMV)が13.4%増といずれも二桁成長を記録した。全体の平均客室単価(ADR)は2万2805円(前年比0.4%増)とほぼ横ばいだが、インバウンド客に限定すると3万3128円(同14.6%増)と大幅に上昇している。国内客のADRは2万1692円で、同1.0%減だった。同社は、海外客のADR上昇について、高価格帯の客室や宿泊プランを選ぶ傾向に加え、高付加価値化や長期滞在化へのシフトが進んでいると分析している。
一方で、国内客の予約数の伸び率はインバウンド客の予約の増加率(3.9%増)を上回っており、国内需要の活発さが市場全体を牽引している。
インバウンドの国・地域別では、台湾からの予約数が最も多く、成長率ではマカオ(73.1%増)やマレーシア(34.8%増)、韓国(31.5%増)などアジア近隣諸国が上位を占めた。一方で、英国を含む欧州からの予約は、前年比10.6%減と減少傾向にある。
また、2025年のインバウンド予約数が100件以上の都道府県を対象にした予約成長率では福島県(42.6%増)、奈良県(40.8%増)、宮崎県(37.5%増)など、主要都市以外の地域が上位に並んだ。同社代表の高橋和久氏は、オーバーツーリズムの解消や地方創生の観点から、観光の地方分散が実質的な需要として結実し始めていると分析している。