ワーケーション制度の導入によって得られるメリット

企業がワーケーション制度の導入によって得られるメリットには、どんなものがあるでしょうか。有給休暇の取得率向上や福利厚生の充実など、幅広い視点から考えてみました。

有給休暇取得率の向上が期待できる

テレワークの勤務環境が整っていることが前提となりますが、ワーケーションを制度として導入すれば、滞在先からもオンラインミーティングなどに参加可能になります。その結果、「この日は会議があるから休めない」などの縛りがなくなり、休みを取得できない理由が減ります。
より柔軟な形で業務を行うことができるので休暇が取りやすくなり、多くの企業が課題としている有給休暇取得率の向上に寄与できると考えられます。

仕事の裁量性が広がるきっかけに

仕事のストレスは、労働時間や仕事の量の多さよりも、自分のペースで仕事ができたり、仕事に自分の意見が反映できるなどの「自己裁量性」が低い方がより大きく感じられるといった結果が、近年の研究で多く見られます。以下はその一例です。

ワーケーションは誰かに言われて「やらされる」ものではなく、効率よく仕事をこなせば、その分ゆったり休暇を楽しむことができるため、どのように業務を休暇に組み込むか、自分で判断することが必要です。ワーケーションを制度として導入することにより、社員の自己裁量性の向上や、仕事におけるストレスの軽減などが期待できます。

「多様な働き方」の新たな福利厚生の形

コロナ禍の中で入社した2020年度の新入社員は、入社当初からテレワークで業務を行うケースも多く、今後は、多くの企業で場所や時間にとらわれない働き方が定着してくると考えられます。
その一方で、コロナ禍で増えたテレワークによって、若年層の約4割がモチベーションの低下を実感しているという調査結果もあります。

働き方の変化に伴い、社員のメンタルヘルスについて、企業側は新しい観点が求められています。自宅以外の場所で働きながらリフレッシュもできるワーケーションを制度として導入することは、新しい福利厚生の形として、社員のメンタルヘルスの向上に寄与するとともに、新入社員の採用活動においてもアピールポイントになると言えます。