長野県信濃町、SNSなど投稿分析のソーシャルリスニング活用でプロモーション

一般財団法人長野経済研究所は、インターネット上の掲示板やソーシャルメディアの投稿内容を分析するマーケティング手法の「ソーシャルリスニング」を活用し、長野県信濃町のプロモーション映像を制作した。一般社団法人信州しなの町エコツーリズム協会の「エコメディカルヒーリングリゾート事業」の一環として実施したもの。地域活性化プロジェクトでビッグデータを活用したソーシャルリスニングを行なうのは珍しいという。

ソーシャルリスニングはグループインタビューなどとは異なり、ユーザの自然な声を素早く分析できるのが特徴。今回は「人と自然の距離」に関するアプローチを目的に実施。「観光資源である森林や湖などの自然が、若者の不安解消や気分転換に寄与するのでは」という仮説を立て、日々の生活上の不安内容や自然の中での気分転換の経験について、投稿記事を観察・分析した。

2013年5月19日からの3ヶ月間で、20代~30代の計21万5096件の言葉に注目し、悩みや不安、仕事への動向調査とともに自然に対する期待や効果を調べた。この結果、「何も変わらない自分や、毎日の仕事を不安に思う」や「山登りなどをしていて、自然の中では悩みが小さくなった」との意見が抽出された。この結果を、プロモーション映像の原稿制作で反映させたという。

2014年1月7日に映像を公開し、本編と副編の2本を公開後24時間時点で集計したところ、Facebook、Vimeo、YouTubeで再生回数は4700回以上となった。特に、Facebookではシェアが100回以上、7万4600回を超えるリーチが得られたといい、映像への共感や考察などの反応があったという。長野経済研究所では、ネットでの拡散を目的にソーシャルリスニングを活用する映像制作の取組みは、地域活性化の新しい手法の一つだとしている。

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