中国市場に特化した観光産業国際会議を主催する「ITB中国(ITB China)」は、近頃発表したトラベル・トレンド・レポートのなかで、中国人旅行者の旅行意欲は日に日に高まっており、旅行需要は力強い回復を見せていると指摘している。
ITB中国の調査によると、中国人回答者の90%以上が、旅行は好きなレジャーアクティビティのひとつと回答。また、旅行会社への調査では、40%以上の会社がすでに海外旅行商品について顧客から問い合わせを受けていると回答した。今年5月と6月の時点で、旅行会社の顧客のうちおよそ60%が旅行商品、あるいは事前販売商品の購入に関心があると答えた。
同調査で2021年の中国人世帯あたりの年間旅行消費額については、60%が700ドル(約7万5000円)~2800ドル(約29万9000円)と予想。次に多かったのが2800ドル~7060ドル(約75万4000円)で24%。700ドル以下が10.5%、7060ドル以上が5.5%となった。
中国出境游研究所(COTRI)によると、今年4月5日と6日の清明節には、中国全土の国内旅行者数は累計4330万人で、旅行収入は18億8000万ドル(約2008億円)にのぼった。
また、中国文化観光部の統計によると、今年5月1日~5日の連休の国内旅行者数は累計1億1500万人。67億9000万ドル(約7253億円)の旅行収入を生み出した。さらに、今年6月25日~27日の端午節の国内旅行者数は累計4880万人で旅行収入は17億5000万ドル(約1869億円)。
中国では7月に省をまたぐ旅行が解禁。トリップ・ドットコムが7月29日に発表したレポートによると、中国全国4000以上の旅行会社が国内旅行商品を販売。人気の旅行先への旅行者は前月比で273%増加し、主要都市からの旅行者は前月比で1200%も増加した。
※ドル円換算は1ドル106円でトラベルボイス編集部が算出