インバウンド宿泊客数の回復が顕著、日本人の動向はやや鈍化、シティホテルの稼働率が7割に ―宿泊旅行統計(2023年4月・速報)

観光庁が2023年5月31日発表した宿泊旅行統計調査によると、2023年4月(第1次速報)の延べ宿泊者数は、前年同月比41.6%増、2019年同月比で6.1%減の4783万人泊だった。2019年と比較した伸び率では、2023年3月の0.9%減に比べ鈍化した。

このうち、外国人は1038万人泊で、2019年同月比で8%減と回復。日本人は前年同月比12.5%増、2019年同月比では5.6%減の3724万人泊だった。

観光庁:発表資料より

2023年4月の客室稼働率は55.6%。2019年4月との比較では9.4%ポイント減だった。施設タイプ別では、旅館が33.3%、リゾートホテル48%、ビジネスホテル67.7%、シティホテル68.2%、簡易宿所24.2%。シティホテル、ビジネスホテルともに、2019年のレベルには戻らないものの、7割近くの稼働率となっている。特にシティホテルが2022年同月差で23.1%増と好調だ。

なお、2023年3月の延べ宿泊者数は2019年同月比0.9%減の5068万人で、うち日本人宿泊者数は同3.6%増の4313万人泊、外国人は20.7%減の755万人泊だった。都道府県別の2019年同月比で外国人延べ宿泊者数が飛躍的に伸びているのは、栃木県の65.5%増・3万4570人。日本の象徴である東京も同21.7%増の303万2610人泊と、インバウンドの着実な回復が見てとれる。

観光庁:発表資料より

また、2023年2月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が米国、2位韓国、3位台湾、4位台湾、5位香港で、上位5カ国・地域で全体の54.6%。2019年同月比では1割以上減少している国が多いが、トップの米国のほか、シンガポール、カナダ、フィリピン、マレーシアは2019年同月を上回った。

観光庁:発表資料より

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…