DMO主体のライドシェアが本格始動、石川県加賀市がUberと連携、北陸新幹線駅に専用乗り場

Uber Japan (ウーバー・ジャパン)は、⽯川県加賀市との包括連携協定に調印し、「加賀市版ライドシェア」の本格運⾏を開始した。「加賀市版ライドシェア」では、地域DMOの加賀市観光交流機構が運⾏主体となり、Uber がアプリを提供、加賀第⼀交通が運⾏管理を⾏う。2023年12⽉の規制緩和以降、Uber が初めて⾃治体と提供する「⾃家⽤有償旅客運送(⾃治体によるライドシェア)」となる。

「⾃治体によるライドシェア」は、⾃治体やNPOが運⾏主体となって、交通空⽩地において住⺠や観光客のために移動の⾜を提供する制度。2023年12⽉の規制緩和によって、対価がタクシー運賃の8割程度まで引き上げられた。

一方、2024年4⽉からは、タクシー会社と契約を結んだドライバーによる自家用車での旅客運送「自家用車活用事業(タクシー会社によるライドシェア)が大都市圏を中心に導入される予定。

加賀市の宮元陸市長は会見で「ドライバー不足などによって、移動手段が確保できないことが慢性的に続いている。二次交通の不足が恒常的に起きると、観光にとっても大きなマイナスとなる」との課題認識を示したうえで、3月16日に控える北陸新幹線延伸による加賀温泉駅開業に向けて、「状況を改善し、観光客の利便性に応えていく」と強調した。

また、「一番大事なことは、住民がタクシー、バス、そしてウーバーすべてを活用して、自由に移動できること」と発言。現在、加賀温泉に滞在する約1600人の能登半島地震二次避難者の足としても活用を勧めていく考えを示した。

一方、Uber Japan代表の山中志郎氏は、規制緩和で対価がタクシー運賃の8割程度まで引き上げられることになったことで、「持続可能なライドシェアの制度になった」と評価。そのうえで、Uberアプリは世界中で利用されていることから「住民や国内観光客の利用だげてなく、インバウンドの誘致にも貢献できる」と話した。同社では、石川県への訪問が多い台湾などで、「加賀市版ライドシェア」の認知度を高めていきたい考えだ。

宮元陸加賀市市長(左)とUber Japan代表の山中志郎氏

ドライバー14人で開始、夜間は加賀市全域で

「加賀市版ライドシェア」は、午前7時~午後7時は加賀市内の主要観光地及び住宅地、午後7時~午後11時は加賀市全域で運行される。加賀市によると、特に夜間の住民の足が課題になっているという。観光客向けには「北陸新幹線 加賀温泉駅」のロータリーにライドシェア専⽤の「Uber専⽤乗り場」が設置される。

現時点で約70人がドライバーに応募。加賀第⼀交通による選考・研修を通過した加賀市在住の普通運転免許を保持する住⺠14人がまず自家用車でのサービスを開始する。加賀市によると、当面は50人の登録を目指す。石川県自動車振興の自動車学校の教官もドライバーとして参加する意向を示しているという。

運賃は、南加賀交通圏タクシー運賃の8割。ドライバーへの報酬は売上の7割となる。加賀第⼀交通によると、登録ドライバーは50代が多く、8割から9割が本業を持ちつつ、空いた時間でライドシェアを行う人だという。

国土交通省北陸信越運輸局次長の小椋康裕氏は、「地域連携の先進的な取り組みとして、今後全国のモデルケースになってもらいたい」と期待感を表した。

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