メキシコ、国際芸術祭で日本が特別招待国に、交流促進で旅行者増加に期待

2014年10月にメキシコ・グアナファト州でセルバンティーノ国際芸術祭が開催される。このイベントは毎年メキシコ国内で恒例となっている芸術祭で今年は42回目。期間中は、ポピュラー音楽や民族音楽、オペラ、演劇、舞踊、絵画、映画、文学など様々な分野の芸術家が世界中から数千人集結し各国の芸術を披露する。2014年は日本が特別招待となっており、日本からも著名なアーティストが現地に赴き、日本の芸術文化を紹介する予定で、両国間の友好・交流の深まるイベントとしての期待が高い(開催概要は下段に掲載)。


クロド・ヘレル大使

このほど在日メキシコ大使館で行われた同イベントの記者発表会で、クロド・ヘレル大使は「メキシコを世界に知ってもらうイベント」で「メキシコで最も重要な芸術・文化の祭典」と紹介した。また、2014年に日本が特別招待国となっている点について「日本・メキシコの交流は現在最高レベル」に達しているとの認識を示した。


左:外務省中南米局長 山田彰氏/中央:クロド・ヘレル大使/右:セルバンティーノ国際芸術祭プログラム・ディレクター マルセラ・ディエス氏

今年、日本が特別招待国となっているのは支倉使節団のメキシコ訪問から400周年にあたり、「メキシコ日本交流年」に指定されていることから。外務省中南米局長 山田彰氏は、このイベントを「交流年のハイライトのひとつ」と強調した。また、同州がホンダ、マツダなどの自動車産業を中心とした産業の集積地であることから「経済的な交流を含め、交流は深まっている」との認識で、このイベントがさらなる相互理解となるものとして期待感を示した。


▼世界遺産を擁するグアナファト州でのイベント開催で旅行者増に期待

州都のグアナファト市は、18世紀に世界の3分の1の銀を産出していたといわれ、当時のバロック建築を数多く残すコロニアル都市。市全体が世界遺産に登録されており旅行者にも人気が高い。こうした世界遺産を擁した州でのイベント開催を契機に、日本人旅行者増への期待がかかる。

2013 年はメキシコへの日本人渡航者数が、通年で初めて10万人を突破。また、2014年はアエロメヒコ航空(AM)の座席供給が増加することうけてメキシコ観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏は、2014年の目標数を13万人とする方針を表明している。エギアルテ氏はイベントについて「メキシコに関心を持って頂く良いきっかけになると期待しています。」とコメント。また、メキシコ国内に32の世界遺産があり、州内の世界遺産とともにイベントをフックにした旅行会社の商品造成などに役立つ情報提供などを積極的にしていく方針だ。

 

【開催概要】

日時:2014年10月8~26日
開催地:メキシコ・グアナファト市
テーマ:「フロンティア・シェイクスピア450」

【主な日本から出演が予定されるアーティスト】

  • 五嶋龍氏(バイオリニスト)
  • 東京打撃団(和太鼓音楽集団)
  • 八王子車人形(伝統芸能)
  • チェルフィッシュ(演劇ユニット)
  • アンサンブル・ノマド(20世紀音楽アンサンブル)
  • バッハ・コレギウム・ジャパン(オーケストラ・合唱団)

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