外国人と日本人の「混乗バスツアー」が好調、クラブツーリズムがウェブとリアルで強化するインバウンド

クラブツーリズムが展開する訪日外国人向けバスツアー「YOKOSO Japan Tour」が着実な成長を遂げている。同社によると、2013年の取扱い人数は1万5000人。2014年は倍増となる3万人の集客を見込んでおり、2020年には15万人まで引き上げたい考えだ。このほど開催された、KNT-CTホールディングスのメディア懇親会で同社代表取締役社長の小山佳延氏は「他社にないバスツアー」として今後の展開に自信を示した。 *右画像は下段で紹介する同社の外国人向けインフォメーションセンターのサイトより

「YOKOSO Japan Tour」の最大の特徴は、外国専用ツアーの他に、日本人と外国人が同じバスでツアーに参加する”混乗型ツアー”を用意していること。同社は、会員組織を活用した旅を通じた「仲間づくり」をコンセプトに展開しているが、訪日外国人の分野でも同様のコンセプトで展開をしている格好だ。バスに同乗する日本人、外国人ともに同じ空間で観光と交流を楽しんでおり、クラブツーリズムならではの”旅仲間”のツアー展開がされている。

「YOKOSO Japan Tour」では、外国人向けバスツアーを常時200コース、年間では500コースほど提供。同社は、日本人のバスツアーで年間250万人の集客を誇っており、これまで培ってきた商品造成やバス手配力などの強みを存分に生かしている。クラブツーリズムによると、商品購入の経路は9割がウェブ販売。ソーシャルメディア、メールマガジンなど各種媒体を通じて100万人以上に商品情報を提供しており、そこからの流入で直接販売をする形態が定着しつつある。

一方、リアルの展開では2014年8月15日にYOKOSO Japan Information Centerを西新宿にオープン。同社ツアーの紹介の他、観光情報を英語と中国語を話すスタッフが提供し、周辺レストランの割引クーポン、バスや電車の路線図、を配置。Wi-Fiも無料で利用できる外国人向けの観光拠点として活用してもらう考えだ。

「YOKOSO Japan Tour」の国籍別参加者は香港、台湾、タイなどのアジア圏が多く、30代が中心。男女比では男性4割・女性6割という比率だという。“手頃な価格で盛りだくさん”が好評で、最近では10回以上参加するヘビーリピーターも登場。また、欧米圏の旅行者も増えつつある状況で、日帰りツアーに満足したリピーターが宿泊ツアーにも参加し始めている傾向もあるという。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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