記憶に残る、珠玉の観光CM名作5作品を選んでみた  ―国鉄、オーストラリア政府観光局、H.I.Sなど

観光の魅力を伝えるには画像や映像といった視覚情報が効果的だ。特に映像は表現力が豊かでその効果は大きい。

そのため外国政府観光局や航空会社、鉄道会社などが魅力訴求のため数多くの映像を制作し、テレビ等でCM放映してきた。そんなCMの中には今でも人々の心に響く「名作品」も少なくない。そこで今までの観光CMを振り返り、歴史に残ると思われる動画を選んでみた。


▼国鉄「Discover Japan」(1970年)

国鉄(鉄道会社JRグループの前身)が1970年に展開した、個人旅行拡大のためのキャンペーン。若い女性が旅を謳歌する模様が描かれている。なお、女性誌「an’ an」の創刊は同じ1970年で、翌1971年には「non-no」が続いた。


▼オーストラリア政府観光局「ワンダー大陸オーストラリア」(1993年)

オーストラリア政府観光局が1993年から1994年にかけてテレビ放映したCM。美しい風景とヨス・インディの名曲「ジャパナ」がみごとに融合したインパクトのある作品。日本からのオーストラリア訪問者数は増え続け、1997年に日本人81万3900人という最高記録をつけた。


▼JR東海「そうだ京都行こう」(1993年)

JR東海が1993年から展開しているテレビCM。和そのものの情景と、ジョン・コルトレーンが作曲したジャズの名曲「マイ・フェイヴァリット・シングス」が調和している。


▼全米旅行産業協会(TIA)「あの映画の舞台に、ようこそ」(2006年)

アメリカ合衆国の連邦観光局に相当する全米旅行産業協会(TIA、現在はUSトラベル・アソシエーション)が世界の主要国で展開した観光CM。「あの映画の舞台に、ようこそ」というキャッチコピーがすばらしい。ちなみに英語のキャッチコピーは「You’ve Seen the Films, Now Visit the Set」。下記は英国内で放映されたバージョン(日本バージョンはユーチューブには存在しない)。


▼エイチ・アイ・エス「わすれない夏」(2014年)

2014年5月からテレビ放映された。どこに行くということよりも、旅の魅力そのものを訴求した秀逸な作品。同社のテレビCMは従来は価格表示がつきものだったが、このCMでは金額は消えた。

(トラベルボイス編集部 鶴本浩司)

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…