東武2社の新社名は「東武トップツアーズ」に、新会社の4つの方針も発表

東武トラベルとトップツアーは2015年2月12日の合併取締役会で、4月1日付での合併を決議し、契約締結を行なった。新会社では、東武沿線を基盤に売り上げの半数以上を個人旅行が占める東武トラベルと、団体旅行および訪日旅行で業界4位のトップツアーの特徴、スカイツリーをはじめとする東武グループの資源によるシナジーを最大化し、より効率的で専門性の高い旅行会社として、業界内での地位構築と収益基盤の確立を図る。

特に新会社の取組みとして掲げたのは次の4点。

  1. 強みとする両社の法人営業の融合と営業力の強化による収益向上
  2. アジア市場をターゲットに新規現地法人の設立などを含むインバウンド営業の強化
  3. カウンター営業における商品ラインナップと提案力の強化
  4. 自社海外商品の商品力の強化と仕入コストや間接部門比率の低減によるローコスト運営体制の構築

団体旅行では教育旅行や宗教団体に加え、スポーツ、MICEにおける両社展開、トップツアーの海外拠点を活用した訪日団体で大きな効果を見込む。新規開拓力や提案力を高めて収益力の向上を目指す一方、同じエリアにある18店舗を統合し、効率運営も推進する。

インバウンドでは訪日インセンティブツアーに加えクルーズでの訪日需要も期待し、積極的に営業展開。東武沿線の観光資源を盛り込んだ企画や施設への誘客を図り、東武グループのインバウンド事業にも貢献する。あわせて2020年の東京オリンピックに向け、スポーツを核とした旅行やイベントも拡大していく方針だ。

商品ブランドについては、2015年度上期には東武トラベル「ユニック」とトップツアーの「CUTE」を継続し、新ブランド展開は下期以降の予定。現在の両社商品をベースに、国内旅行ではユニックとCUTEに分けて造成し、自社商品を増やす。海外旅行では台湾や韓国、ハワイなどで両ブランドでの展開も予定している。

なお、組織体制では専門性の高い営業強化を目的に、営業支援機能と支店の予実管理を行なう支店所管部署を分離。「営業統括本部」と「管理統括本部」の2統括本部制とする。また、仕入・商品造成・販売促進機能の「企画仕入本部」のほか、東武グループ内の保険・土産物販売・商品/ギフト券販売などの業務受託担当として「ビジネスサポート営業部」も設ける。新会社の人事は以下の別記事へ。


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