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7月は消費意欲上昇で旅行意欲に高まり -生活総研調査

博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)は、このほど生活インデックスレポート消費動向編を発表した。生活インデックスとは、生活者の意識変化を読み解くために、「消費動向」、「生活感情」、「生活価値観」の領域から開発したオリジナル指数。今回は消費動向のうち消費意欲とデフレ生活志向に関する分析結果を報告している。

まず消費意欲について、その意欲が最高に高まった状態を100点とした場合、7月の消費意欲指数は51.3点。デフレ生活志向(安くモノを買いたい、安くサービスを利用したい欲求)について、その意欲が最高に高まった状態を100点とした場合、7月のデフレ生活指数は64.6点となった。消費意欲指数は前月よりも3ポイント上昇。ボーナスシーズンが本格化したことで、久しぶりに50点を超えた。一方、デフレ生活指数も前月より3ポイント以上増加。セール時期に安く買いたい気持ちが高まっているとともに、インフレを懸念する声も集まった。

生活総研では、以上の結果を受けて、7月の消費動向に関して3つのポイントを整理。まず、7月は全性・全年代で前月を上回る消費意欲指数となり、ボーナスにともない、夏物、欲しかったもの、旅行などへの消費意欲が高まっている一方、値上げへの不安から消費を抑制する声もあるとした。2つめのポイントとして、男女60代の消費意欲は堅調に伸びていると同時に、デフレ生活指数の伸び率でも最も高く、この先の収入増加が期待できないなか、インフレ懸念から値上がり前に買っておこうという意識が働いていると分析している。

さらに3つめのポイントとして、女性20代の消費意欲指数の動きから、昨年が震災後の反動が大きかった年だったと指摘している。調査結果から、女性20代は、昨年前月比10.2ポイントも上昇したのに対し、今年は2.9ポイントの伸びにとどまっており、「特別に欲しいモノ・サービス」がある」も昨年の66.7%から今年は41.5%に急落している。また、欲しいモノ・サービスの中身を昨年と今年で比較したところ、アイテム数が明らかに減っていることも分かった。今年7月の消費意欲指数(51.3点)が昨年同時期(54.3点)を下回ったのも、消費をリードする女性20代の消費意欲低迷が影響した結果としている。