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ボランティアガイド、収入10~50万円が最多で人材育成に最大の課題

日本観光振興協会が実施した、観光ボランティアガイド組織の現況(平成 25 年 1 月~3 月調査)によると、組織数は1661団体で前年より18団体増加したのに対し、ガイド数は3万9608人で875人減少した。1組織あたりのガイドの数は10人以上20人未満(32.2%)最多で、都道府県別では愛知県(2595人)が2位の奈良県(1686人)、3位の兵庫県(1552人)を引き離して圧倒的に多い。

年間の案内人数は1000人以上3000人未満(23.5%)が最も多く、次いで100人以上500人未満(20.3%)、500人以上1000人未満(13.0%)と続く。案内する観光客については71%の組織が「すべて団体客」または「団体客の割合が高い」とし、外国人観光客は19%の組織が対応している。

料金面では、有料でのガイドを行なう組織は全体の40%(交通費等の実費のみの場合は無料)。料金は、ガイド一人当たりの設定では1000円以上2000円未満(33.3%)、お客様一人当たりの場合は500円以上1000円未満(28.4%)が最も多い。年間収入は10万円以上50万円未満(37.2%)が最多で、主な収入内容は、会員からの会費(32.1%)、ガイド収入(26.4%)、自治体等からの補助金(20.8%)。年間100万円以上を超える組織(22.1%)は、自治体等からの委託費の割合も多くなる。

抱えている課題として挙げられたのは人材育成(42.3%)、財源(18.4%)、運営(12.6%)となった。これはガイド料の有無や規模の大小にかかわらず、同様の割合だという。

同調査は2013年1月~3月まで、全国の観光ボランティアガイドを行なう組織のうち1723 件に郵送で実施。回収数は1355件だった。