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中国の旅行会社、訪日旅行取扱人数が「過去最高」の回答が85%に

日本政府観光局(JNTO)によると、2014年に中国の旅行会社が取扱う訪日旅行の人数についてアンケート調査で約85%の旅行会社が「過去最高と同程度以上」と回答したという。これは、中国の旅行会社105社を対象にJNTOが2014年の訪日旅行市場の見通しをきいたもの。過去最高を「上回る」が60%、「上回るか同程度」が25%という結果だった。

2013年の訪日中国人数は、上半期の落ち込みにより前年比7.8%減の131万人だったが、2013年9月から2014年3月まで7ヶ月連続で各月の過去最高を更新している。こうしたなか、JNTOは今回の調査を実施。2014年2月10日から3月10日、メールやFAX、訪問などで中国全土の105社(華北地域 25社、華東地域40社、華南地域26社、内陸地域14社)を対象に実施したもので、回答の理由にはプラス要因とマイナス要因が以下のとおりあげられた。

(プラス要因)

(マイナス要因)

中国からの訪日旅行の需要が旺盛である反面、日本国内の旅行需要が増加していることや他アジアからの訪日需要も急増しており、宿泊施設・バスの確保が困難になっている点も明らかになった。JNTOは、「これら訪日需要を十分吸収できていないケースが生じているとの声が各社から目立った。」としている。

また、北京、上海、広州の3大都市でみた回答は以下の図のとおり。北京は「過去最高と同程度以上」が80%に達しながら、「及ばない」との回答が20%。方、上海と広州は全社が「同程度以上」と回答しており、地域による差も明らかになった。

JNTOプレスリリースより

地域別には以下のとおり。

JNTOプレスリリースより

▼中国人の日本旅行、期待できるのは「桜」「温泉」「ショッピング」

一方、2014年に増加が期待できる訪日旅行のテーマについては、定番の桜が1位に。つづいて、温泉(2位)、ショッピング(3位)の順となり、特徴的だったのは紅葉(4位)、スキー・雪遊び(5位)が前年に比べ大きく伸びた点だった。

JNTOプレスリリースより

また、販売に力をいれたい目的地では「定番ルート」が首位をしめるものの、前年比で4%減の87%に。次いで、北海道82%、沖縄58%、東京53%、関西35%と続く。各地ともポイントが上がっているが、特に伸びている東京・関西の理由について、JNTOは「東京は個人旅行化の進展」、「関西や沖縄は訪日リピーターの増加」やLCCの「新規就航便による航空座席供給量の増大」を背景としてあげた。

JNTOプレスリリースより

(トラベルボイス編集部)