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個人宅の宿泊サービスの認知度は3.7%、利用サイト首位は「Airbnb(エアビーアンドビー)」 ―JTB総合研究所

JTB総合研究所は、このほど国内在住の男女を対象とした「シェアリングエコノミーに関する調査」をとりまとめた。「シェアリングエコノミー」とは、部屋や駐車場をはじめモノやスペースの所有者がその利用希望者に提供、シェアすることで成立する「共有型経済」のこと。調査結果によると、「Airbnb(エアビーアンドビー)」や「カウチサーフィン」といった空き部屋のマッチングサービスの認知度は3.7%で、そのうち実際に利用・提供したことがあるのは1.5%。認知度・利用率ともに低いことが明らかになった。

空き部屋マッチングサービスの認知度・利用率のグラフは以下のとおり。

JTB総合研究所:報道資料より

一方で、サービス自体を知らない回答者に対して「空き部屋マッチングサービスとは何か」の説明をおこない、理解した後の「利用意向」をたずねたところ、17.3%から37.2%に上昇。また、部屋の「提供意向」も8.9%から16.3%へと倍増。ある程度認知が浸透することにより、マッチングサービスの需給率上昇がうかがえる結果となった。

また、実際にマッチングサービスを利用した空き部屋宿泊経験者の利用場所は、「国内」が79.7%で海外は40.5%。最もよく利用するサイトの1位は「Airbnb」(54.5%)、2位「カウチサーフィン」(30%)、3位「Roomstay」(10.9%)となっている。空き部屋宿泊経験者による利用状況は以下のとおり。

JTB総合研究所:報道資料より
JTB総合研究所:報道資料より

さらに、空き室提供者側によれば、滞在者の国籍で最も多いのは、欧米からの利用者が30.9%、日本人利用者が29.8%と約3割ずつを占める結果となっている。複数回利用者も加味した全体としてみると、日本人以外の利用者が主流となっていると分析されている。利用者の居住地の構成は以下のとおり。

JTB総合研究所:報道資料より

JTB総合研究所では、シェアリングエコノミーの考え方はここ数年で急速に浸透していることに注目。旅行や観光業界に関連する「新しい消費のかたち」が今後日本国内でも急拡大していく可能性があるとしている。

この調査は、2015年11月5日~12月2日の間、インターネットアンケート形式で実施されたもの。全国に住む20歳から69歳までの男女5万8017名を対象にスクリーニング調査を行い、2180名を対象に本調査を行った。

(トラベルボイス編集部)