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アクセンチュアが訪日客の動態把握ツールを開設、Wi-Fiアプリの位置情報などでデータ提供

KDDグループの公衆Wi-Fi専門事業会社、ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)とアクセンチュアは、訪日外国人旅行者の動きや、使用言語などの情報を個人向けに提供するウェブサイト「インバウンド・サテライト」(http://inbound-satellite.jp/)を開設。同サテライトからの第一弾サービスとして、12月16日から、「インバウンド・レーダー」の提供を開始した。

インバウンド・サテライトでは、Wi2が2014年12月から提供している訪日外国人向けの無償Wi-Fiサービス「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」アプリを利用した旅行者情報を活用。Wi2のWi-Fiアクセスポイントから生成される、匿名化された訪日外国人の位置情報データと、アクセンチュアのデータ分析基盤を組み合わせ、訪日外国人の動態や、使用言語などの情報を割り出す。

これまでも、こうしたデータを基に、大手企業や自治体向けに、訪日外国人ユーザーの位置や属性情報のレポートなどを提供していたが、今回、新設した「インバウンド・サテライト」は、いわばその”簡易版”サービス。インバウンド市場が急速に拡大するなか、個人単位でも、手軽に利用できる情報サービスを目指す。訪日客のデータを活用し、インバウンド需要に対する効果的なプロモーション施策を、誰でも手軽に実現することが可能になるとしている。

第一弾のサービス「インバウンド・レーダー(Inbound Radar)」は、訪日外国人観光客の動態を、マップ上で可視化したもの。例えば、自社の店舗周辺に、「どの言語を話す外国人」が、「何人規模で滞在しているのか」について、毎日、更新される位置情報に基づき、マップ上に表示する。前月比、前日比や、時間帯ごとの推移なども表示可能だ。

また第二弾として、外国人旅行者のモバイル端末に、直接、各種の情報を送信できる配信サービスも近く開始する予定だ。例えば、ユーザーが任意に設定するエリア内に滞在している外国人客を対象に、特売情報やクーポン、お勧め観光スポットなどのコンテンツを「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」アプリ経由で配信、自店舗へ誘導するサービスなどを想定している。