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不動産管理会社がマンションを簡易宿所として開業、物件の用途変更で外国人旅行者向けゲストハウスに ―DAIM

京都を拠点に不動産管理事業などをおこなうガーネット社が2016年7月15日、京都市に外国人旅行者向けゲストハウス「ジャパニングホテル八宏園 (Japaning Hotel Hakkoen)」を開設する。

これは、大阪で土地の有効活用や建物管理などを手掛けるDAIM社がプロデュースしたもの。「コンセプションホテル(独自性のある簡易宿所)」として、マンションタイプの物件でシティホテルのようなデザイン性をもった客室を提供。さらに、和服の着付け体験や茶道体験など、日本文化の体験サービスも提供していく。

DAIM社による今回のビジネスモデルは、ひとつの建物を複数用途(運営形態)に対応できるようにした点が特徴。例えばインバウンド需要が増加傾向にある現在は賃貸マンション事業をゲストハウス事業に転換して収益を最大化。今後、インバウンド需要が減衰した場合には、物件の事業用途を賃貸マンションに再度戻すことで土地の有効活用と収益維持につなげるという。

同社では、現在の外国人向け宿泊市場は需要が多い一方で、無許可の民泊施設や新規参入者の提供により値崩れや稼働率の減少を招いていると分析。また、許認可を取得した後も価格だけに頼った取引が増加し、顧客満足度の低下やリピーターが付きにくい状況につながるという課題が残るとしている。今回提供する「コンセプションホテル」ではこれらを受け、宿泊スペースの提供にとどまらず、魅力的なサービスとセットで提供するようにした。