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若年層のSNS利用は「経験のストック」、写真や動画をきっかけに行動する若者は8割超えに ―電通総研

電通総研はこのほど、「若年層のSNSを通じたビジュアルコミュニケーション調査」を実施した。15歳から34歳までの国内男女を対象におこなったもの。

それによると、写真や動画をきっかけに何らかの行動を起こした若年層は全体で77.6%に及ぶことが判明。3割以上が「似たような場所に行く(行きたい)」「似たような商品やサービスを試す(試したい)」と思ったことがあると回答した。

電通総研:報道資料より

一方、SNSで写真を共有する側の状況をみると、若年ユーザーはアプリなどを使って自分の写真を加工する傾向も明らかに。例えば10代の女性では、1投稿あたり平均3個の写真加工アプリを使用。電通総研ではこの現象について、自分の姿や日常体験をコンテンツ化する目的で、写真を加工する(いわゆる"盛る")傾向にあると分析。動画の顔などをリアルタイムで加工できるフィルターアプリのユーザー数は今後2倍までに増えるとの試算を示している。

性別・年代別の写真加工アプリ利用状況は以下のとおり。

電通総研:報道資料より

また、SNSで発信するモチベーションは、1位が「自分自身の経験のストック」(36.9%)。次いで2位が「つながり・コミュニケーション」(17.9%)、3位が「生活のアピール/演出」(16.1%)という。ユーザー同士が見栄を張り合うことなどによる、いわゆる「SNS疲れ」がみられる一方で、SNSは自分主体のテーマで体験を蓄積できるツールとして定着しつつあるようだ。

電通総研:報道資料より

この調査は、15歳から34歳までの全国の男女1600名を対象にしたウェブサーベイと、17歳から21歳までの首都圏在住の男女15名に対するインタビューで構成されたもの。調査期間は2016年4月から11月まで。ウェブサーベイの対象は、Instagram、Facebook、Twitter、Snapchatのいずれか2つ以上を週に1度以上発信(送信・投稿、シェア)する人。