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日本のパスポート発行数が2年連続増加、2016年は30歳未満が高比率、都道府県別では1都3県が4割に ―外務省

外務省領事局旅券課がこのほど発表した2016年のパスポート(旅券)発行概況によると、2016年の年間旅券発行数合計は前年比15.18%増の389万4640冊となり、2年連続の増加傾向を示した。2016年末時点での有効旅券数は3010万3171冊で、日本国民の4人に1人が旅券を所持している計算となる。

構成比をみると、国内での発行数が全体の96.7%を占めたほか、種類別では一般旅券が99.2%、公用旅券(外交旅券など)が0.8%を占める結果となった。

一般旅券の発行数は計386万2783冊。このうち日本国内での発行数は、前年比15.0%増の373万8380冊。領事局旅券課では、昨年の海外渡航者数が前年比5.6%増(法務省発表の暫定値)とプラス成長に転じたことなどが、増加の理由としている。

年代別では、30歳未満が43.0%、男女別では女性が51.8%と比率が高いことが特徴的だ。特に20代では、女性の比率が56.9%を占め、人数ベースでは男女で10万人以上の差が出ている。しかしその後、30~59歳までは男性比率が女性を上回り、60歳以上の年代から、再び女性比率が男性を上回っている。

都道府県別では、一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)が国内全体の39.5%を占めた。発行月別では6、7、8月がピークで、8月の39万3040件が最多。夏に次いで多かったのは3月(34万182件)で、学校などの長期休暇に合わせ、申請が集中する傾向が見られた。

一般旅券の紛失・盗難件数は前年比3.7%増の3万9812件(認知されたもの)となり、ここ数年の減少傾向がストップ。特に日本国内での紛失・盗難件数が前年比4.6%と増加した。領事局旅券課によると、旅券の紛失・盗難件数は、もともと国内の方が多く、昨年は全体の82.0%が国内だった。海外で日本国旅券の不正使用が発覚した件数は34件(37冊)。前年比5件増だが、冊子数では20冊減少となった。