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国交省のスマートシティ推進で池袋駅周辺の回遊性向上へ、AI(人工知能)やIoT活用で混雑緩和など

国土交通省は、2018年度事業として公募した活用したスマートシティの推進に係る実証調査について、実施プロジェクト2件を決定した。AI(人工知能)やIoTなどをまちづくりの分野に取り入れ、都市の課題解決と、都市機能の高度化、インフラ整備、都市活動の生産性向上を図るもの。

このうち、東京都豊島区で行なう「国際アート・カルチャー都市としまスマートシティプロジェクト」では、ターミナル駅である池袋駅からの人の流出と、駅周辺での回遊性の創出を目指す。池袋駅は乗換目的の利用者が全体の4分の3で、多数が駅内部に留まることや、東口エリアの人出はメイン通りのサンシャイン60通りに集中し、もう一つのメイン通りであるサンシャイン通りの人通りが少ないという課題解決が目的。

実証実験では、10月下旬頃から約1か月、池袋駅東口エリアの数か所にカメラを設置。画像解析で歩行者の流動をリアルタイムで把握し、混雑原因を分析する。これを踏まえ11月下旬頃には、サンシャイン60通りが混雑してきた際に、サンシャイン通りでインタラクティブアートのプロジェクションを行ない、歩行者の誘導を図る。

将来的には、ICカードや交通データなど他のデータと連動した情報共有プラットフォームによる街の可視化や、同プラットフォームの活用でPDCAサイクルを回し、町の改善に向けた官民連携による事業スキームの構築も視野に入れている。