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小田急、箱根エリアで100億円の大型投資、新型の海賊船の建造や乗り物・駅施設など改良で周遊観光を促進へ

小田急箱根グループは2018年度から2020年度にかけて、総額100億円規模の大型投資を行なうことを発表した。国内外からの来訪客に、より楽しく、快適な箱根の観光周遊を促進するため、乗り物や駅舎、観光施設やサービスの新規導入や改良を進める。特別な想い出として心に残る体験をサポートし、「世界に誇る観光地 箱根」としてエリアの発展に努めていく。

対象は、箱根観光船や箱根ロープウェイ、箱根登山鉄道、箱根登山バスといった、箱根エリア内の交通網や観光乗り物、関連施設。例えば、芦ノ湖の箱根観光船では、数々の観光列車をデザインした水戸岡鋭治氏設計による新型海賊船を建造(約12.5億円)。箱根ロープウェイでは早雲山~大涌谷間に、ガラス面が大きく安全性に優れたロープウェイの新型ゴンドラを導入する(約15.5億円)。

さらに箱根登山電車では新型車両を追加(約12.9億円)し、繁忙期には全列車で3両編成で運転。箱根登山バスでは大型車両の増車と、大型荷物にも対応する荷物置き場の標準装備などを行なう(約11.6億円)。GPSでバスの位置情報を収集し、スマホに配信するバスロケーションシステムも、日本語や英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語で提供する。

このほか、箱根登山ケーブルカーから箱根ロープウェイへの乗換駅である早雲山駅で、ケーブルカー駅舎の建て替えとロープウェイ既存駅舎との一体化を行ない、バリアフリー化など駅の機能を強化。明星ケ岳や相模湾を一望する足湯テラスも設置(約24.1億円)する。また、老朽化した箱根登山鉄道の4駅での改築や多目的トイレの新設を行なう(約3.9億円)。

新型海賊船の就航は2019年4月、ロープウェイ大涌谷駅待合室の新設は2018年12月など、サービス提供は順次開始となる。