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2030年に中国が人気旅行先の世界1位に、アジアが成長の追い風、フランスは2位に ―ユーロモニター予測

旅行市場調査をおこなうユーロモニターによると、2030年の中国への国際到着客数は1億2705万2000人に対し、フランスでは1億2583万8000人。海外からの旅行者数で中国がフランスを超え、世界1位となる見通しとなった。

同社の推計によれば、2018年の到着客数は5%増の14億人。国際旅行収入は2030年までに約10億ドル増加し、約2.6兆ドル(約286兆円)に至ると予測。その成長の追い風となるのはアジア太平洋地域で、急速な経済成長と同時に、中産階級の可処分所得が増加。レジャーに費やす機会が拡大するとしている。

AP通信の報道では、ユーロモニターの上級アナリストであるバウター・ギーツ(Wouter Geerts)氏は、アジア地域でビザ緩和が進むと同時に、2020年の東京オリンピックや2022年に北京で開催される冬季オリンピックなども旅行者数の拡大を押し上げると分析。「中国では現在、観光産業を重要な柱とした政策が設けられ、インフラや各種基準を改善するための投資も積極的に行われている」とコメント。また、過去数年間で急速に観光客が増加しているエジプトやチュニジア、トルコなどの推移も見逃せないとしている。

なお、UNWTO(国連世界観光機関)が発表した2017年の統計によると、海外旅行者数(到着ベース)は前年比7%増の13億2300万人。海外からの訪問客数ベスト3は、1位がフランス(8690万人)、2位がスペイン(8180万人)、3位が米国(7590万人)だった。