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ブッキングドットコム、日本の戦略を発表、「民泊」「タビナカ」事業を加速、日本人ユーザーは世界11位に

イベントにはタレントの関根麻里さんとお笑いコンビのアルコ&ピースも登場した。オセアニア・北アジア統括ディレクターのアダム・ブラウンステイン氏(中央)

今年設立10周年を迎えたブッキングドットコム・ジャパンは、メディア対象のイベントを開催し、日本市場の現状と今後の展開について説明した。冒頭挨拶に立った同社オセアニア・北アジア統括ディレクターのアダム・ブラウンステイン氏は、この10年の日本市場について、「よりパーソナライズされた旅をする日本人が増え、訪日外国人も爆発的に増加するなど大きな変化があった」とコメント。今後も旅行者とパートナーをつなげる役割だけでなく、タビマエ、タビナカ、タビアトにわたる全体の旅行体験を支援していく方針を示した。

ブッキングドットコムでは、タビナカの現地アクティビティ予約サービス「ブッキング・エクスペリエンス」を強化しており、今年4月下旬からは東京、大阪、京都につづき沖縄でもサービスを開始する。「琉球村」などの観光スポット、ダイビング、カヤック、サーフィンなどのマリンスポーツに加えて、沖縄料理体験やシーサー作りなど沖縄文化を体験できるアクティビティを用意する。「ブッキング・エクスペリエンス」は、現在のところ世界124都市で展開。東京では昨年4月から開始した。

ブッキングドットコム・ジャパンは、国内6拠点でビジネスを展開。宿泊業者パートナーとの協力関係を強化している。2019年3月時点で国内掲載室数は94万室以上。ホテル/旅館に加えて、昨年6月の住宅宿泊事業法の施行以降、民泊(バケーションレンタル)にも力を入れており、掲載数も4万6000室を超えた。今年はラグビーワールドカップ、来年には東京オリンピック・パラリンピックを控えることから、「ブッキング・エクスペリアンス」とともに、一棟借しのヴィラや町屋など日本らしいバケーションレンタル施設を増やすことで民泊事業も強化していく方針だ。

このほか、ブッキングドットコムの利用者動向も説明。2018年の実績では、日本は世界人気旅行先ランキングで8位となっていることから、「極めて重要なマーケット」(ギリアン・タンズCEOのビデオメッセージ)との認識だ。また、訪日市場だけでなく、日本人利用者も増加しており、2018年は世界で11位になっている。宿泊予約数が飛躍的に伸びた都市は、訪日市場では仙台、湯布、福岡、金沢、大阪、日本人旅行者数では川崎、松山、大阪、新潟、宇都宮という結果も報告した。

テクノロジー関連では、AIによる機械学習によって、ユーザーに最適な選択肢を提供するとともにカスタマーサポートを充実させているとしたほか、Booking Buttonによってパートナーの自社サイトやソーシャルメディアに予約機能を実装できる機能も紹介した。

なお、ブッキングドットコム・ジャパンでは設立10周年を記念して、4月10日からユーザー向けにキャンペーンを実施している。キャンペーンコード「ANNIVERSARY10」を入力し、2019年5月31日までに新たな宿泊予約をしたユーザー1000名に、次回以降の予約で使える10ユーロ分のポイントをプレゼントする。

ブッキングドットコム・ジャパン東日本地区統括部長の山上洋平氏(左端)、西日本地区統括部長の高木浩子氏(右端)