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京都市、観光消費額1兆円突破、一方で日帰りなど日本人観光客の減少が顕著に -2018年度

京都市によると、京都市の2018年の観光消費額が前年比16.1%増の1兆3082億円で、3年連続で1兆円を突破したことが分かった。外国人宿泊客数が27.6%増の450万人と大幅に増加。日本人を含めた宿泊客実人数が1.6%増の1582万人で過去最高を記録し、宿泊延べ人数は4.1%増の2544万人に上った。

発表資料より

宿泊施設数は2019年3月時点で約4万6000室。2018年の観光客数に占める宿泊比率は2015年の23.9%から30%、平均宿泊日数は1.49日から1.61日に増加しており、観光消費額を押し上げている様がうかがえる。

一方で、宿泊客が伸びているものの、日帰りを含めた観光客数は3年連続減少となる5275万人にとどまった。過去最高だった2015年と比較すると、409万人少ない状況だ。日本人観光客の減少が目立っており、清水、祇園といった日本人観光客の訪問率が50%に上る地域があるものの、山科(2.5%)、高雄(1.4%)が伸び悩むなど、一部地域に集中しているのが課題だ。最も観光客が多かった月と少なかった月の繁閑差では、2003年の最大3.6倍から2018年は1.4倍にまで縮小し、繁忙月の観光客集中は20%緩和されている。

発表資料より

今後については、違法民泊対策・宿泊施設の質の向上、マナー対策、市バスの混雑対策、観光地の混雑対策の4つが喫緊の課題で、全力を挙げて改善に取り組むとしている。