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世界の海外旅行者数が44%減、国連世界観光機関が1~4月の影響を試算、損失額は約20兆円に

国連世界観光機関(UNWTO)は、2020年4月の世界の海外旅行者数が前年比97%の減少になったと明らかにした。今年1月~4月の累計では同44%減となり、約1950億ドル(約20兆8360億円)の観光収入が失われたと試算した。

地域別で見ると、1月~4月では、新型コロナウイルスの感染が最初に拡大したアジア太平洋で最も影響が大きく、海外旅行者数は同51%減、次いでヨーロッパの同44%減、中東の同40%減、南北アメリカの同36%減、アフリカの同35%減となった。

報道資料よりUNWTOは5月初旬、今後の観光市場の回復に向けて、旅行制限の緩和の時期によって3つのシナリオを発表。旅行制限解除が7月に行われた場合は同58%減、9月の場合は同70%減、12月の場合は同78%減と推計。いずれせよ、前年よりも8億5000万人~11億人減少すると試算している。

また、観光収入は9100億ドル(約97兆2400億円)から1兆2000億ドル(約128兆2200億円)の損失。観光業界では1億人~1億2000万人の直接雇用が失われると推計した。

ただ、UNWTOでは、5月中旬から、感染拡大防止策を講じたうえで、国内を中心に観光を再開する国も増えてきているとしている。

*円換算は1ドル106円でトラベルボイス編集部が算出